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不況が退職後生活脅かす、年金の積み立てやめも-HSBC意識調査

英金融大手のHSBCグループ は30日、世界15の国と地域の計1万5000人を対象にした退職後 の生活に関する意識調査を発表した。それによると、不況を理由に消 費を抑制するだけでなく、年金の積み立てをやめる傾向が見られ、退 職後に安定した生活を送るための備えがおろそかになっている。

昨秋から世界景気の不透明感が強まり、1万5000人のうち「お 金を使うことに慎重になった」との回答割合は52%に達した。「お 金の出入りをすべて見直した」「高額の出費を削減した」もそれぞれ 30%を超え、世界の消費者の財布のひもは固くなっている。

全回答者の11%が、不況を理由に年金の積み立てをやめたとし、 景気の悪化が家計の年金積み立てに影響を与えていることがうかがえ る。借入金返済のため、積み立てをやめるケースが多い。

調査の中で、日本については全体とやや異なる傾向が見られ、年 金積み立てをやめたのは2%と、15カ国・地域の中で最も低かった。 積み立てが給与天引きの形を取ることが多い側面もあるが、HSBC の個人金融サービス本部・秋田夏実シニアヴァイスプレジデントは、 「公的年金制度の存在もあり、現在の負債の穴埋めのため、将来のた めの蓄えを減らしたり、取り崩すという金融行動はあまり見られな い」と指摘している。

貯蓄をする理由について、日本は「退職後に備えて」との回答割 合が56%と、全体平均の23%を大きく上回り最も高かった。不況を 受けて退職の時期を遅らせようという意向も相対的に強く、堅実な国 民性がうかがえた。

堅実ニッポンでも不十分

その半面、退職後の生活に対する備えが「万全」との回答割合は 3%で、韓国に次いで低かった。今の不況が2年以上続くと考えてい る人も55%と最も高く、慎重な見方をしている。

同調査は今年3月にインターネットを介して行われた。対象国は 日本、カナダ、フランス、英国、米国、ブラジル、中国、香港、イン ド、韓国、メキシコ、サウジアラビア、シンガポール、トルコ、UA E(アラブ首長国連邦)で、それぞれで30-70歳まで1000人が回 答した。

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