新発TB3カ月物、0.15%で下限付近との見方-大量発行で在庫潤沢

新発国庫短期証券(TB)3カ月 物利回りは、直近の最低水準に並ぶ0.15%で推移した。前日の入札で は国内外の投資家から一定の需要が指摘され、ディーラーの買いも強 まったが、大量発行が続く中、利回り水準は当面の下限付近に到達し たとの見方が多かった。

TB43回債(償還11月2日)の0.15%は、前日の入札の落札水 準(最高0.1564%、平均0.1540%)を下回る。前日午後の市場では、

0.1525%で海外投資家からの定期的な買いが指摘され、国内銀行から も一定の需要が確認されるなか、在庫が不足しているディーラーの買 いが利回り水準を引き下げたもようだ。

もっとも、TB3カ月物の毎週発行額は5.75兆円程度と高水準で、 在庫が潤沢なディーラーもあるとみられ、この日は0.15%で売りもし っかり。国内証券のトレーダーは、大量発行が続く中、利回りのレン ジの下限では在庫を軽くしたい需要もあると指摘した。既発のTBで は、36回債(償還10月5日)や37回債(償還2010年1月12日)の

0.16%で売りも見られた。

TBの主要な投資家である国内大手銀行は、貸出減少と預金増加 を背景に運用資金が潤沢とみられており、TBと中長期国債の間で資 金運用の入れ替えを繰り返しているとの見方がある。中期債相場の高 値警戒感から、いったんTBに資金を戻す動きも指摘された。

一方、日銀が午後に実施した3カ月物の全店共通担保オペ8000 億円(期日11月5日)の最低落札金利は、前回と横ばいの0.13%だ った。この結果、TB利回り水準は、日銀オペと比べて2ベーシスポ イント(bp)、無担保コール翌日物と比べて5bpの利ざやしか残され ていない。

9月期末までに償還する期内物のTBは、28回債(償還8月31 日)の0.12%に買いが入るなど、0.12-0.13%台の低水準で推移。足 元のレポ(現金担保付債券貸借)も0.12%付近で低位安定しており、 期間の短い運用資金は恒常的に潤沢なようだ。

金利先物は軟調

ユーロ円3カ月金利先物相場は軟調(金利は上昇)。入札の影響で 2年債利回りが小幅上昇したうえ、取引対象であるユーロ円TIBO R(東京銀行間貸出金利)3カ月物の低下が鈍く、金利低下を見込ん で買っていた向きの売りが出ているという。

中心限月2009年12月物は前日比0.015ポイント安い99.495 (0.505%)と、約1週間ぶりの安値をつけた。今月上旬の市場では

99.550(0.45%)まで買われる場面もあった。過去3カ月間で見ると

99.500-99.550のレンジ相場が続いている。09年9月物は0.010ポイ ント安の99.475(0.525%)と、4月20日以来の安値をつけた。

別の国内証券のトレーダーは、TIBORの低下速度が遅いため、 先物の買い方も我慢できなくなっていると指摘。現物金利が下がって も将来のTIBORは予想が難しく、先物は取引しづらいと話す。

30日のユーロ円TIBOR3カ月物は前日比0.00077%低下の

0.55077%。前日は一部の銀行が提示金利を引き上げたことで小幅上昇 したが、この日は再び直近の最低水準に戻った。

日銀の野田忠男審議委員が金融緩和の長期化政策について発言し たが、相場の反応は限られた。野田委員は午後の会見で、将来の一定 期間にわたって現在の金融緩和政策の継続を約束する「時間軸」の導 入について、今は視野に入っていないとしながらも、将来の「選択肢 の一つ」との考えを示した。

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