野村:6四半期ぶり黒字、金融市場安定で第1四半期114億円

国内証券最大手の野村ホールディン グス(HD)が29日に発表した第1四半期(2009年4-6月)連結決 算(米会計基準)は純利益が114億円となった。金融市場の安定化を受 けて株式・債券の引き受けや投信販売が好調となり、リーマン・ブラザ ーズ買収関連負担をカバーして6四半期ぶりに黒字を回復した。

ブルームバーグ・ニュースが集計した6人のアナリスト予想中央値 は15億円の黒字だった。前年同期実績は766億円の赤字。仲田正史執 行役兼財務統括責任者(CFO)は、同日の会見で「通期黒字化に向け て良いスタートが切れた」と総括。「トレーディング収益でマーケット 環境を的確にとらえた」ことをリーマン買収効果として強調した。

JPモルガン証券の辻野菜摘アナリストは、通期黒字の実現につい て「リーマン効果を生かしてコアビジネスのボリュームをどれだけ増や していけるかがカギ」と指摘。ただ、取引拡大につながる優秀な人材を 確保するためには、外資系を含む金融機関との競争の中で「コンペティ ティブな報酬を支払っていけるかが課題」とみている。

第1四半期の収益合計は、前年同期比41%増の3636億円。欧州や アジアなど海外取引の拡大とマーケット回復が寄与したトレーディン グ益が12倍の1211億円、投資銀行業務手数料が2倍の297億円、委託・ 投信募集手数料は24%増1020億円とそれぞれ大幅に伸びた。アセット マネジメント手数料は同29%減の303億円だった。

海外でも4-6月期は米ゴールドマン・サックスが過去最高益を記 録、シティグループが黒字転換するなど大手金融機関の業績は急回復し ている。リーマンを買収した野村の09年3月期通期は過去最悪の赤字だ った。

ブルームバーグ・データによれば、野村は第1四半期で国内株式関 連の引き受けが総額5538億円、円債券引き受けは49件・総額1兆6240 億円とともに1位。日本企業に関連したM&A(合併・買収)のアドバ イザー実績は23件だった。

東京証券取引所によると、09年4-6月の1日当たり株式売買代金 (第1部、2部、マザーズ合計)は1兆7206億円と32%減少したもの の、日経平均株価は23%上昇した。

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