新日石:通期予想760億円に下方修正-製品マージン悪化で(Update1)

国内石油最大手の新日本石油は29 日、今期(2010年3月期)の連結純利益予想を760億円(従来予想800 億円)に下方修正した。原油価格の上昇に対し石油・石油化学製品の 価格上昇が遅れるために利ざや(マージン)が縮小することが響く。 ブルームバーグ・ニュースが集計した今期のアナリスト純利益予想の 中央値は810億円だった。

都内で会見した平井茂雄取締役は「直近の原油価格の上昇が製品 のマーケットに反映されていない。上昇局面では、マージンの悪化に つながる」と指摘した。今年2月には1バレル=33ドル台まで下落し ていたニューヨーク原油先物価格は、その後上昇を続け、現在は60 ドル台後半で推移している。

平井氏は下期については、例年石油製品の販売数量が増えること から「国内外のマージンは改善するとみている」との期待を示した。

同社は前期に4470億円の在庫評価損が発生したことから、2516 億円の純損失を計上していた。

今期の経常利益予想は1700億円(従来予想1800億円)。このうち、 本業の石油精製・販売部門の経常利益予想は1130億円と、マージンの 縮小で従来予想比110億円悪化する。

平井氏によると、国内の石油製品販売量は、前期比3.8%減の4050 万キロリットルとなる見通し。一方、石油・天然ガス開発部門の経常 利益予想は400億円と、従来の水準に据え置かれた。

みずほインベスターズ証券のアナリスト、河内宏文氏は通期業績 予想について「在庫評価の影響に救われている。内需が盛り上がらな い中、供給を絞りきれていないため、マージンは今後も厳しい状況が 続く」と予想した。

同時に発表した第1四半期(4-6月期)の連結純利益は、前年 同期比51%減の285億円。前年同期と比べ原油価格の上昇幅が小さか ったことから在庫評価の影響や、需要不振で石油製品のマージンが悪 化したことが業績を圧迫した。

平井氏は「4-6月の石油製品需要は11%強落ちた。ガソリンは 持ち直したものの、軽油や灯油の荷動きが鈍い」と強調した。輸出も 含めた4-6月期の石油製品販売量は、前年同期比11.3%減の1893 万キロリットルまで減少。その結果、売上高は同39%減の1兆2443 億円となった。

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