日立株反発、4-6月期の損益上振れなどで見直し買い

日立製作所の株価が一時、前日 比5.1%高の308円と反発。約2800億円を投じ、5つの子会社を全 額出資にすると28日の取引中に発表した。再編効果が不透明との見 方から前日の取引では下げていたが、同時発表の4-6月期損益が会 社計画よりも改善したことなどで見直された。午前終値は4.1%高の 305円。

4-6月期の営業損益は506億円の赤字と前年同期の黒字777 億から転落。しかし、決算会見で三好崇司副社長は、純損益も含め 「利益は会社計画よりも上振れた」としていた。4-6月期の計画は 非公表ながら、4-9月期は営業赤字1100億円と想定している。

野村証券金融経済研究所の山崎雅也アナリストは29日付のリポ ートで、4-6月期の営業損益が「会社計画比200億-300億上振 れたと推測される」と指摘。構造改革の前倒し効果もあり、「自動車 を除くほとんどの分野で慎重な計画を上回った」との見方を示した。

みずほ投信投資顧問の岩本誠一郎シニアファンドマネジャーは、 28日午後1時の資料発表後に「投資額に見合う効果はあまり期待で きない」と指摘。27日に日本経済新聞朝刊が5社の完全子会社化を 先行報道したことで収益改善への期待が広がり急騰していたが、その 反動も加わった格好で、28日の取引で日立株は下げた。

29日の株価持ち直しについて、みずほインベスターズ証券の石 田雄一アナリストも4-6月期業績の上振れが寄与したと指摘。28 日夕に川村隆会長兼社長が会見し詳細説明したことで、事業再編の 「具体像は決して見えないが、さらに注力することをアピールでき た」点も好材料との認識を示している。

ただ三好副社長は、完全子会社が日立連結の財務には寄与せず 「BS(貸借対照表)的には当面厳しい」と説明。6月末時点でも

11.3%にとどまる自己資本比率を「数年以内に20%に戻したい」と 強調したが、増強の具体策については言及を避けた。みずほイ証の石 田氏は、資本増強が新株発行を伴えば、株主価値が希薄化する懸念が あることなどから、日立株の上値は限られると話していた。

--取材協力:近藤 雅岐 Patrick Rial Editor:Shintaro Inkyo

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