NY外為:円上昇、米消費者信頼感の低下で安全逃避が再開

ニューヨーク外国為替市場では 円がユーロに対して4日ぶりに上昇。午前に発表された7月の米消 費者信頼感指数が予想以上に低下し、高利回りを求めて日本から海 外資産に向かっていた資金の流れが反転した。

ドルは前日、主要6通貨バスケットに対して下落したがこの日 は反発した。主要準備通貨としてのドルの安全性に需要が戻った。 オーストラリア(豪)ドルは米ドルに対して一時、昨年9月以来の 高値に上昇。オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)が豪州 経済は半年前のRBAの予想よりも早期に回復する可能性があると の認識を示した。

コメルツ銀行の外国為替調査責任者(フランクフルト在勤)、 ウルリヒ・ロイヒトマン氏は「今回の危機では円は極めて安全性の 高い通貨だ。日本の投資家が通貨リスクを抑えるために資金を本国 に送還する理由を考えると、経済的にもさらに納得がいく」と述べ た。

ニューヨーク時間午後4時1分現在、ユーロは円に対して1.1%下 げて1ユーロ=134円4銭(前日は同135円48銭)。ドルは円に対し て0.5%下げて1ドル=94円67銭、月初からの下げは1.9%に拡大し た。ユーロはドルに対して0.4%下げて1ユーロ=1.4171ドル、前日 は1.4232ドルだった。

円が高い

円は主要16通貨の大半に対して上昇。対南アフリカ・ランドは

1.8%高の1ランド=12円2銭。スウェーデン・クローナに対しては

1.7%上げて1クローナ=12円66銭だった。

日本の政策金利は0.1%、これに対し南アフリカは7.5%。スウェ ーデンは0.25%に設定されている。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した7月の消費 者信頼感指数は46.6と、前月の49.3から低下。ブルームバーグがま とめたエコノミスト予想(中央値49.0)を大幅に下回る水準に落ち込 んだ。

この日の米国株式市場ではS&P500種株価指数、ダウ欧州600指 数ともに下落した。

月末を控えた日本の輸出産業は、過去5日間でのドルに対する円 下落(1%安)を好機ととらえ、海外での利益を本国に送還している。

ドル指数

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数は0.3%上昇の78.877。この日は一時、昨年12月18日以降 での最低となる78.315をつける場面もあった。

米商品先物取引委員会(CFTC)の週間建て玉報告で、ドルの ショート(売り持ち)ポジションがかなり積み上がっていることが明 らかになった。

三菱東京UFJ銀行のグローバル為替調査部門欧州責任者デレ ク・ハルペニー氏(ロンドン在勤)は27日のリポートで、ドルのロン グ(買い持ち)からショートを差し引いたネットショートが大量に積 み上がっていることについて、「今後のドル売りペースは減速し、思 い通りには行かない可能性がある」と指摘した。同行はドルの対ユー ロ相場は1ユーロ=1.45-1.5ドルのレンジ内で下げ止まり、2010年 には1.3ドルに反発するとみている。

豪ドル

RBAのスティーブンス総裁は、シドニーでの講演で、「他の多 くの国とは対照的に、豪州の現在の景気下降は戦後の深刻な下降期の 一つではないと判明する公算がある」と指摘。これが好感され、豪ド ルは対米ドルで年初来の高値まで上げた。

RBAは7日の政策決定会合で政策金利を3カ月連続で3%に据 え置いた。50年ぶり低水準の政策金利と政府支出が奏功し、豪州経済 はリセッションを回避した兆しがある。

豪ドルは対米ドルで0.7%上昇して、1豪ドル=82.82米セント。 一時は昨年9月29日以来の高値となる83.38米セントまで上げた。

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