中国、QDII制度での海外投資枠を抑制へ-クレディ・スイスなど

クレディ・スイス・グループや米 プルデンシャル・ファイナンシャルの中国合弁会社によれば、中国で は金融市場が回復するまで、適格国内機関投資家(QDII)による 株式・債券の海外投資枠の拡大が抑制される見通しだ。

ICBCクレディ・スイス・アセット・マネジメントの債券ディ レクター、トーマス・クワン氏(北京在勤)は、監督当局が世界の金 融市場の安定を確信するまで、QDIIの資格獲得は難しいとの見方 を示した。米メリルリンチによれば、世界の株式相場の指標、MSC I世界指数はここ2年で34%下落し、米国債の人民元建てでのリター ン(投資収益率)は同期間でプラス4%にとどまった。

中国政府の最新データによると、中国は2007年末までにQDII の資格を50社に与え、最大645億ドル(約6兆1000億円)の海外投 資を認めた。QDIIは、外貨準備高を減らし、人民元の上昇圧力を 和らげるよう制度設計がなされている。クワン氏によれば、過去1年 に付与されたのは、富裕層の個人・機関を対象とした「分離勘定」向 けの資格のみで、リテール(小口)投資家の損失は限定されていると いう。

クワン氏は「現時点で政府がより重要視しているのは投資家保護 だ。これは為替問題よりも優先順位が高い」と指摘。「監督当局は、市 場が安全だと考えた時点で再び海外投資を容認するだろう」と述べた。

中国がQDII制度の下で金融機関に海外投資を最初に認めたの は06年4月。同国初の民間銀行、中国民生銀行は08年3月、世界的 な信用危機に伴う損失を受けて海外の投資ファンドを清算した。

光大保徳信基金管理の袁宏隆最高投資責任者(CIO)は「最初 の段階では、QDII制度下でのファンドは政府の目標を達成できな かった」と述べた。同社は今年5月にQDII制度に基づく投資枠を 申請したが、認可はまだ下りていないという。

上海に本社を置く光大保徳信基金管理は、米生保2位のプルデン シャル・ファイナンシャルと光大証券の合弁。

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