ドイツ銀:貸倒引当金10億ユーロ、予想以上-株価一時ほぼ10%安

ドイツの銀行最大手、ドイツ銀行 は2009年4-6月(第2四半期)に、貸倒引当金を10億ユーロ(約 1350億円)に積み増した。引き当ての総額は市場予想を上回り、株価 はフランクフルト市場で一時、4カ月で最大の下げとなった。

第2四半期の純利益は債券と株式のトレーディングによる収入の 伸びが寄与し、10億9000万ユーロと前年同期から68%増えた。一方、 同行は個人と企業の破産がさらに増えるとの見通しを示した。

ランデスバンク・ベルリン・インベストメントで運用に携わるル ッツ・ローマイヤー氏は「ドイツ銀は景気悪化の影響で貸倒引当金の 大幅積み増しを余儀なくされた。事態が早期に改善することはないだ ろう」と話した。

ヨゼフ・アッカーマン最高経営責任者(CEO)は株主向け書簡 で、景気見通しには引き続き「慎重」とし、「与信環境への圧力が続 いている」と指摘した。第2四半期の貸倒引当金は前年同期の1億 3500万ユーロから増え、アナリスト予想の6億3400万ユーロを上回っ た。

28日のフランクフルト市場でドイツ銀株は一時9.7%安となった。 下げは3月30日以来で最大。現地時間午後1時8分(日本時間同8時 8分)現在は前日比4.48ユーロ安の47.55ユーロ。

発表によると、投資銀行部門の税引き前利益は8億2800万ユーロ となり、前年同期の赤字から改善した。グローバル・マーケッツ・ビ ジネス部門の債券トレーディング収入は26億ユーロ。株式トレーディ ング収入は9億300万ユーロと、過去6四半期で最高だった。

一方、資産運用・ウェルスマネジメント部門は税引き前で8500万 ユーロの赤字となり、アナリスト予想より悪化した。前年同期は黒字 だった。個人向け銀行部門の利益は83%減の5500万ユーロ。グローバ ル・トランザクション・バンキング業務の税引き前利益は36%減の1 億8100万ユーロだった。

ローマイヤー氏は「社債発行ブームのおかげで投資銀行事業は大 きな収入をもたらしたが、リテール(小口)銀行と資産運用・ウェル スマネジメント、トランザクションバンキングは取り残された」と話 した。投資銀行部門の収入は全体の59%を占めた。

アッカーマンCEOは発表資料で、「09年後半の見通しは世界経 済の進展に強く影響される」とした上で、「不確実な環境においても ドイツ銀には十分な準備があり、事業環境が改善すれば好機を十分に 生かせる」と自信を示した。

引当金を含めた特別費用は14億ユーロ。訴訟や人員削減に絡む費 用を計上した。第2四半期の貸倒引当金は08年通年とほぼ同水準だっ た。

中核的自己資本(Tier1)比率は11%に上昇。総資産を株主 資本で割ったレバレッジレシオは24倍と、前年同期の38倍から低下 した。

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