米国株:上昇、新築住宅販売増で銀行や建設株に買い

米株式相場は上昇。医療保険の エトナや家電量販のラジオシャックの決算がそれぞれ失望を誘ったも のの、新築住宅販売件数が8年ぶりに高い伸びを示したことが支援材 料となった。

センテックスは9.1%高。S&P500種の住宅建設株指数をほぼ 3カ月ぶりの高値に押し上げた。バンク・オブ・アメリカ(BOA) やウェルズ・ファーゴ、JPモルガン・チェースも高い。一方、エト ナとラジオシャックは下落した。

S&P500種株価指数は前週末比0.3%高の982.18。ダウ工業株 30種平均は同15.27ドル(0.2%)上昇の9108.51ドルで終了した。ラ ッセル2000種指数は0.4%高の550.88と、昨年10月14日以来の高値 となった。

パラダイム・キャピタル・マネジメントのシニア・バイスプレジ デント、ジョナサン・ボルスト氏は「相場が大きく上昇すると、追随 買いが入りやすい。企業業績はそこそこの内容にとどまる可能性もあ る。しかし予想を上回る決算が2、3社出てくれば、相場は大きく上 昇するだろう」と述べた。

6月の新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、年率)は前月比 11%増と、2001年12月以来の最大の伸びを記録。住宅市場が安定しつ つあることを示した。これを材料にS&P500種の住宅建設株指数は

5.7%上昇した。

金融株

S&P500種の金融株指数は1.5%高。全10セクターで上昇率ト ップとなった。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)は4.6%高と、ダウ平均構成銘 柄で上昇率首位。モルガン・スタンレーが大手銀行の中でBOAを 「厳選銘柄(トップピック)」に選んだことが買いを誘った。自己資 本の改善と株価の割安感が理由。

ウェルズ・ファーゴは3.2%上昇、JPモルガンは0.6%高。

米大型株

米資産運用会社グランサム・マヨ・バン・オッタールー(GM O)の最高投資責任者(CIO)、ジェレミー・グランサム氏はウェ ブサイト上で公表した四半期レターで、米大型株の価値が最も高いと 指摘。中国経済が悪化すると、新興市場の株式が打撃を受けるとの見 方を示した。

さらに、「サブカテゴリー別で最も割安なのは依然として米優良 株だ」と記述している。

ニューヨーク・タイムズは16%高と、2月以来の大幅高。出版株 の上げをけん引した。ベンチマークのアナリスト、エドワード・アト リノ氏が2009年は損益が赤字になるものの、来年は1株当たり9セン トの利益を得ると予想したことが好感された。

下落銘柄

エトナは2.7%安。通期の収益見通しを引き下げた。低料金の保険 販売で収入を伸ばしたが、医療コストの上昇が業績を圧迫した。1株 当たり利益は、アナリスト予想を10セント下回った。

ラジオシャックは6.6%安。売上高が9億6570万ドルと、アナリ ストの平均予想9億7640万ドルを下回った。既存店売上高は4%減少 した。

ベライゾン・コミュニケーションズは1.6%安。スタンフォード・ C・バーンスティーンのアナリスト、クレイグ・モフェット氏は、法 人部門の低迷は「米経済がリセッション(景気後退)脱却からは程遠 いことを示唆している」と指摘。モフェット氏はベライゾン株がセク ター内で出遅れるとみている。

企業業績

ブルームバーグのデータによると、これまでに発表された4-6 月期決算で、S&P500種採用企業の約75%がアナリスト予想を上回 っている。1株当たり利益は平均で26%減少。

JPモルガン・チェースがまとめたデータによれば、6月にアナ リストがS&P500種構成企業の収益見通しを上方修正したのは合計 896回。一方、下方修正は886回だった。上方修正が下方修正を上回っ たのは、信用危機が発生する前の2007年4月以来初めて。

S&P500種はリーマン・ブラザーズ・ホールディングスが破たん した昨年9月15日以来の下落分の半分以上を埋めた。3月9日に付け た12年ぶりの安値からは45%戻している。

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