NY外為:ドル、対主要通貨で年初来安値に接近

ニューヨーク外国為替市場では ドルが主要6通貨に対して年初来の安値付近で取引された。リセッ ション(景気後退)が世界的に終わりつつあるとの観測から、安全 通貨への需要が損なわれた。

ドルはユーロに対して一時、7週間ぶりの安値を記録した。午 前に発表された6月の米新築住宅販売が前月比で大幅に拡大したの がきっかけだった。円もまた主要通貨の大半に対して下落。アナリ ストらが過去2年間で初めて米企業の利益予想を引き上げたことか ら、日本の投資家が海外企業に高利回りを求めて円売りに動いたこ とが背景。

UBSのストラテジスト、ブライアン・キム氏は「ドルは 主要通貨の大半に対してパフォーマンスを下げるだろう」と語った。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE) のドル指数はニューヨーク時間午後4時3分現在、前営業日比ほ ぼ変わらずの78.638。一時は0.5%下げて78.396をつける場面もあ った。ドルはユーロに対して1ユーロ=1.4240ドルと0.3%安。一 時は1.4298ドルと6月3日以来の安値を付ける場面があった。

新築住宅販売

円はドルに対してほぼ3週間ぶりの安値に下落。米商務省が27 日に発表した6月の新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、年率) は前月比11%増の38万4000戸と、昨年11月以降で最高を記録し た。伸び率は過去8年で最大。アナリスト予想では前月比3%増が 見込まれていた。

ウエストパック・バンキングの英国担当エコノミスト、ジェー ムズ・シャッグ氏(ロンドン在勤)は「住宅部門が回復し始めてい るとの見方に納得するようになったのは、ここ数週間のことだ」と 述べ、住宅市場は「慎重な伸び」を示しつつあると指摘した。ウエ ストパックは来年の米経済成長率は0.5%と見込んでいる。

円はユーロに対して0.7%下げて1ユーロ=135円50銭、前週末 は134円63銭だった。ドルは対円で0.4%高の1ドル=95円15銭。 前週末は94円79銭だった。

ドイツ消費者信頼感指数

民間調査会社GfKが発表した8月のドイツ消費者信頼感指数 は3.5と、7月の3.0(改定値)から上昇し、1年2カ月ぶり高水 準となった。インフレ鈍化や景気回復の兆候が見られたことが背景。 同指数の上昇は3カ月連続。ブルームバーグ・ニュースがまとめた エコノミスト12人の調査中央値では2.9と見込まれていた。7月 の速報値も2.9だった。

同統計発表後、ユーロは対ドルで上昇した。

ボラティリティが低下し、キャリー取引の需要が高まったこと も円とドルの下落につながった。キャリー取引は低金利通貨で資金 を調達し、高金利通貨で運用する。

JPモルガン・チェースのデータによると、主要通貨レートの オプションのインプライドボラティリティ(IV、予想変動率)は 13%と昨年9月26日以来の低水準をつけた。ボラティリティが低下す れば、キャリートレードが活発になる可能性がある。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(ニューヨーク)の通貨戦略 グローバル責任者、マーク・チャンドラー氏は「市場心理が非常に 前向きで、為替のボラティリティも昨年9月以来の低水準となれば、 キャリー取引は再び人気が高まる」と語った。

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