米国債:下落、大型入札と好調な住宅指標で-10年債3.72%

米国債相場は下落し、10年債利 回りは約1カ月ぶり高水準に上昇した。週間の入札規模としては過去 最大となる1150億ドルの国債入札が開始されたことや、米新築住宅 販売が8年ぶり大幅な伸びを示したことが背景。

長期債が特に売られた。6月の新築一戸建て住宅販売(季節調整 済み、年率)は前月比11%増の38万4000戸と、ブルームバーグ・ ニュースがまとめた全エコノミストの予想を上回った。一方、米財務 省 が実施した20年物インフレ連動債(TIPS)入札(発行額60 億ドル)の結果によると、最高落札利回りは2.387%と、入札直前の 市場予想を上回った。財務省は明日以降3日連続で、2年、5年、7 年債の入札を実施する。

MFグローバルの仕組み商品・新興市場の共同責任者、アンドル ー・ブレナー氏は「金融市場は米国債に若干の犠牲を強いている」と 指摘。「経済の他の分野が順調なので、ある意味これも悪いことでは ない」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時34分現在、10年債利回りは前週末比7ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)上昇の3.72%。一時は同3.76%まで 上げる場面もあった。10年債(表面利率3.125%、2019年5月償 還)価格は17/32下げて95 1/8。

ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト62人を対象にまとめ た米新築一戸建て住宅販売の予想中央値は35万2000戸だった。新 築住宅価格の中央値は前年同月比12%下落の20万6200ドル。

「入札は順調」

ドイツ銀行のチーフ米国エコノミスト、ジョゼフ・ラボーニャ氏 は「今回の統計並びに最新の住宅着工や中古住宅販売のデータは、住 宅セクターがやっと回復基調に入ったことを示している」と記述。 「ただ今年下期の景気安定化に寄与するまでの道のりは長い」と指摘 した。

ブルームバーグ・ニュースがまとめた調査では、この日実施され た20年物インフレ連動債入札の最高落札利回りは2.38%が見込まれて いた。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.27倍と、前回の1.92倍 を上回った。海外の中央銀行などを含む間接応札の落札に占める比率 は47.8%。前回まで5回の平均は54.2%だった。

MFグローバルのブレナー氏は「この日の入札はそこそこ順調だ ったようだ」と指摘。「まずまずの間接応札があった」と述べた。

海外の中央銀行

米財務省は明日以降3日連続で入札を実施する。入札規模は明日 の2年債が420億ドル、29日の5年債が390億ドル、30日の7年債が 280億ドル。

スタイフェル・ニコラスのボルティモア部門で政府債トレーディ ング責任者を務めるマーティン・ミッチェル氏は「この日、および今 週の市場では供給が大きな関心を集めるだろう」と指摘。「特に入札 での需要動向が最大の注目だ」と述べた。

6月23日に実施された前回の2年債入札での応札額は、同年限の 入札としては07年9月以来の最大だった。なかでも間接応札の割合が 過去6年間で最も大きかった。

米財務省のデータによると、今年のこれまでの入札全体に占める 海外中央銀行など間接応札の割合は平均30.4%と、08年の平均21.6% を上回っている。

米政府のデータによると、財務省が今年の国債発行で新規に調達 した資金は1兆ドル超。米議会予算局によると、今年の財政赤字は1 兆8500億ドルに達する見込みで、同国実質国内総生産(GDP)の 13%に相当する。米政府とFRBが景気と信用市場の再生に向けこれ までに費やした資金規模は、融資や約束した金額を含め総額12兆ドル を超えている。

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