日立が急騰、グループ5社も買い気配-完全子会社化報道で寄与の見方

日立製作所が一時、前週末比

6.8%高の314円と5営業日続伸。27日付の日本経済新聞朝刊が、グ ループの連携強化で子会社5社を全額出資にすると報じ、これら子会社 の利益が連結業績にフルに寄与するとの見方が広がった。5社の株価は 午前10時18分現在、いずれも買い気配のままだ。

日経新聞が報じた5社は日立マクセル、日立プラントテクノロジー、 日立情報システムズ、日立ソフトウェアエンジニアリング、日立システ ムアンドサービス。8月下旬に最大3000億円規模を投じて株式公開買 い付け(TOB)を実施し、各約5-7割の出資比率をいずれも100% まで高めると伝えている。

JPモルガン証券の和泉美治アナリストは、「実現できるのなら、 超巨大企業が大きくかじを切った意味ではプラスに評価できる」と指摘。 完全子会社化の利点として、「従来は少数株主持ち分として外部流出し ていた当該企業の利益が業績にフルに寄与する」ことを挙げた。

日立は、高収益の子会社への出資比率を増やしてグループ内の連携 強化と相乗効果創出を図る経営戦略を展開。今年3月にはTOBで日立 工機と日立国際電気への出資比率を高めていた。5社を完全子会社化す れば、その延長線上とも取れるが、今回の報道に関しては「当社として 決定・公表したものではない」との声明を発表している。

日立は、世界的な不況で前期(2009年3月期)に過去最大7873 億円の純損失を出し、連結自己資本比率が11.2%に低下。それでも3 月末現在で現預金8079億円を保有。しかし、今期も不況継続とリスト ラ続行で2700億円の純損失となる見込みだ。三好崇司副社長は5月の 決算会見で、資本充実策を「幅広い観点」で実施する意向を示していた。

格付投資情報センター(R&I)の内田祐介アナリストは、日経新 聞が報じた最大3000億円との必要資金について「もともと財務に余裕 がない日立にとっては、小さくはない額」と指摘。完全子会社化で、外 部流出していた利益をグループ内にとどめられる利点は認めながらも、 「財務へのストレスとキャッシュフロー上のプラス面を分析し、信用力 への影響を判断していく」と述べた。分析次第では格付けを見直す可能 性もある、としている。

--取材協力:白木 真紀、安 真理子 Editor:Shintaro Inkyo

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