外為取引高が初の減少-東京市場の1日平均2542億ドル

東京外国為替市場委員会が27 日公表した「東京外国為替市場における外国為替取引サーベイ」によ ると、2009年4月中の1営業日平均取引高は前年比16%減の2542 億ドルだった。減少は06年の調査開始以来、初めて。世界的な金融 危機や景気の悪化を背景に、貿易・投資の両面で需要が減少した。円 とドルの取引は1581億ドルで、全体の62%を占めた。

取引高2542億ドルのうち、為替スワップが前年同月比0.5%減 の1589億ドルで62.5%を占めた。スポットは同33.3%減の702 億ドルで27.6%、フォワードは192億ドル(32.4%減)、通貨オ プションは58億ドル(35.8%減)だった。

同委員会の議長を務める三菱東京UFJ銀行金融市場部の星野昭 次長は、「昨今の金融情勢」を受けて「貿易・投資の両面でマネーフ ローが減っている」と指摘。為替スワップ取引のみ小幅な減少にとど まったのは、決済に必要な「ドル資金を手当てする必要性」が大きか ったためとの見方を示した。

円・ドルの取引高(スポット、為替スワップ、フォワード、通貨 オプション)は前年同月比2.9%減少。ユーロ・ドルは24.2%減の 240億ドル、円・ユーロは168億ドルで4%減った。香港ドルを対 価とする取引は40億9000万ドル、シンガポール・ドルは17億 5000万ドル、南アフリカ・ランドは13億4000万ドルだった。ル ーブルと昨年3月に取引規制が緩和されたタイ・バーツのみ、前年よ り増えた。

今回が底か

星野氏は、貿易量の持ち直しなどを考慮すると、外為取引高は今 回調査が「かなり底に近い」と分析。今後は、輸出企業による為替予 約の増加などで、外為取引も増えると予想した。

世界全体の外為取引に占める東京市場のシェアは「大体10%を 切る程度だ」と指摘。トレーダーが売買する拠点でなく、顧客からの 注文を受ける都市ベースで考えると、東京市場はロンドン、ニューヨ ークに次いで「実質的には3番手であり、シンガポールと競合してい る」との見方を示した。

今回の調査で、取引相手別の出来高は、対インターバンク取引が

13.6%減の2057億ドル、対顧客取引は24.7%減の485億ドルだ った。

有力行への集中度に関しては、取引高の上位5行のシェアが前年 比4.7%ポイント高い63.5%となった。星野氏は、外為取引の寡占 度は「すう勢的に上がってきている」と述べた。ただ、東京市場の寡 占度は海外の主要な金融センターよりは低いとも指摘した。

東京外国為替市場委員会は、外為取引を手掛ける主な金融機関や 日銀などがメンバー。06年以降、年1回のペースで「取引高サーベ イ」を実施している。今年は21金融機関が参加した。データ収集や 結果の集計などは日銀の金融市場局が担当している。

主要通貨に対する円の総合的な強弱を示す実効為替レート(名目、 1973年3月=100)は07年7月に272と、1998年8月以来の水準 に低下。今年1月には世界的な金融危機を背景に、390と過去最高を 記録した。直近の6月は352.4と、昨年10月以来の安値。

円の対ドル相場は1月21日に87円13銭と、95年7月以来13 年半ぶりの円高・ドル安水準を記録。4月6日には約5カ月半ぶりに 101円44銭まで下落したが、7月13日には91円74銭と約5カ月 ぶりの高値をつけた。27日午後1時半時点では94円84銭。

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