日経平均21年ぶり9連騰、決算期待で証券株中心に高い-日立も急伸

東京株式相場は、日経平均株価が 1988年2月以来、約21年ぶりの9連騰を記録した。国内証券大手3社 の4-6月期決算が黒字化したようだと一部で報じられ、野村ホールデ ィングスなど証券株が上昇。グループ5社を完全子会社にするとの一部 報道のあった日立製作所を中心に、再編期待から電機株も買われた。

岡三アセットマネジメントの伊藤嘉洋上席ストラテジストによると 「過剰流動性を背景に、金余りの資金が株式や原油などに流れ、何十年 ぶりの連騰記録となっている。米国やアジア株に比べて日本株は出遅れ ていたため、決算発表をきっかけに買われている」という。

日経平均株価終値は前週末比144円11銭(1.5%)高の1万88円 66銭。TOPIXは同7.78ポイント(0.9%)高の928.26。

週明け日本株は取引開始直後から上げ幅を拡大。日経平均は早々に 今月1日以来となる1万円の大台を回復し、午後の取引では一時1万 179円59銭と、6月12日に付けた1万170円82銭を上抜け、年初来 高値を更新した。9連騰となり、1988年2月10日から27日の13連騰 以来の連続上昇を記録。

米S&P500種株価指数が2008年11月5日以来、香港ハンセン指 数が08年9月9日以来の高値を更新するなど海外株高の流れを受け、 株式に対する投資家心理が改善した。先駆けて発表された米国企業の4 -6月期決算が事前予想より良好だったため、本格化している国内企業 決算への期待も高まった。

証券上げ、日立グループ5社がストップ高

特に上げが目立ったのは証券株で、証券・商品先物取引指数は東証 業種別33指数の値上がり率1位。26日付の日本経済新聞朝刊は、野村 HLD、大和証券グループ本社、日興コーディアル証券の証券大手3社 の4-6月期決算が、そろって最終黒字に転換したようだ、と報道。企 業の大型資金調達や個人向けの投資信託販売が増え、手数料収入が伸び たとしている。

SMBCフレンド証券の中西文行ストラテジストは「国内外の企業 決算や経済指標は想定以上に良くなっている。世界的に景気に対する楽 観論が広がっている」と話していた。

投資家心理が強気に傾く中、好材料の出た業種には素直に資金が流 れた。日立製作所が売買を伴って上昇。東証上場のグループ5社を完全 子会社にする、と27日付の日経新聞朝刊が報道。対象となった日立マ クセル、日立プラントテクノロジー、日立情報システムズ、日立ソフト ウェアエンジニアリング、日立システムアンドサービスは、すべてスト ップ高(値幅制限いっぱいの上昇)比例配分で終えた。日立は東証1部 の出来高ランキングで4位。

T&Dアセットマネジメントの天野尚一運用統括部長によれば、 「日本企業は過当競争にさらされている上、国内市場には再編成の余地 があることから、M&A(企業の合併・買収)案件は今後増えてくる」 という。

個別では、利益率倍増を目指すプロジェクト推進による構造改革が 奏功、2010年3月期の利益予想を上方修正した日本電産が3日続伸。 26日付の日経新聞朝刊が、米ベアリング(軸受け)最大手のティムケ ンから自動車向け事業の一部を買収すると報道したジェイテクトが7連 騰。コスト削減効果などが寄与し、4-9月期累計の営業赤字幅が従来 計画より縮小する見通しとなった有沢製作所は年初来高値を更新。

第三者割当増資と新株予約権の発行などで総額22億円を調達する アビリットがストップ高。政府による減税措置などで自動車業界の販売 台数が持ち直すとみて、10年3月期業績予想を上方修正した三桜工業 もストップ高。人員削減など緊急施策の効果が出て、第2四半期(4- 9月)利益が従来予想を大きく上回る見通しと午前11時に発表したS MKは5日続伸した。

業績失望の海運株は午後下落転換

半面、期待先行の相場だけに、業績面で悪材料の出た銘柄は売られ やすかった。世界的な景気減速による荷動き鈍化などで、今期(2010 年3月期)業績予想を午前取引終了後に下方修正した商船三井など大手 海運3社は軒並み下落に転じた。業種別33指数の下落率1位は海運。

このほか、野村証券が投資判断を引き下げたステラケミファが大幅 続落。主力の繊維事業が資材分野などの低迷で減収減益となったことが 響き、4-6月期の連結純利益は前年同期比44%減となった蝶理、三 菱UFJ証券が投資判断を引き下げた明電舎も売られた。

東証業種別33指数は、28業種が上昇、海運やゴム製品、石油・石 炭製品、鉱業、電気・ガスの5業種が安い。東証1部の出来高は20億 7425万株。値上がり銘柄数1039、値下がり502。

マザーズ指数は終了間際に失速

新興3市場はまちまち。ジャスダック指数は前日比0.5%高の

49.51、大証ヘラクレス指数は同0.7%高の617.21。一方、東証マザーズ 指数は取引終了間際に下落に転じ、同0.3%安の455.88で終えた。

個別では、そーせいグループやアンジェスMGなどバイオ関連株が 上昇。直近上場のクックパッドは小幅高。半面、サイバーエージェント やミクシィ、ACCESSなど主力ネット関連株の一角が安い。

--取材協力:近藤 雅岐 Editor:Shintaro Inkyo、Makiko Asai

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