民主:子ども手当は11年度に完全実施-マニフェスト(Update2)

民主党の鳩山由紀夫代表らは 27日午後、都内のホテルで記者会見し、衆院選で掲げる党の政 権公約(マニフェスト)を発表した。「子ども手当」(1人月額2万 6000円)を2010年度に半額、11年度に完全実施することなど 主要政策を実現する時期と所要額を明記。既存の歳出を見直す ことなどで13年度には16.8兆円の財源を生み出す方針も示し た。

鳩山氏は会見で、「明治維新以来、力をつけてきた官僚主導 の政治に対して国民が主役になる政治をなんとしてもつくり出さな ければいけない」と決意を表明した。政権を獲得しても公約が実 現できなかった場合は「政治家としての責任を取る」と言明。さら に、「政権交代ができなかった時も、大きな責任を取ることは政治 家としていうまでもない」とも語った。

マニフェストは8月の総選挙で政権を獲得した場合、今後4年 間(10-13年度)での実現を目指す重要政策の「工程表」を掲載 している。それによると、10年度は子ども手当の半額実施のほ か、公立高校の実質無償化、揮発油税などの暫定税率廃止を実 行に移すことを明記。農家の戸別所得補償は10年度に制度設 計などを行い、11年度から実施することとした。

企業経営者からの関心が高い最低賃金の引き上げについて は「景気状況に配慮しつつ、全国平均1000円を目指す」との方 針を掲げ、工程表の中に位置付けたが、実施時期については「財 源を確保しつつ、順次実施」すると具体的年次を明示しなかっ た。

年金問題に関しては、10、11年度は年金記録問題に集中的 に対応した上で、制度改革は、12―13年度に法案作成・国会で の成立を目指すスケジュールを示している。

財源問題

マニフェストで民主党は、重点政策を実現するための財源とし て13年度には16.8兆円をねん出する計画を掲載している。内 訳は①一般会計・特別会計を合わせた国の総予算約207兆円を 効率化し、不要不急な事業を根絶(9.1兆円)②いわゆる「埋蔵 金」の活用と政府資産の売却(5.0兆円)③租税特別措置や所得 税の配偶者・扶養控除廃止(2.7兆円)。

ただ、同党はこれまでも実際に廃止の対象になる事業につい ては、八ッ場ダムなど一部しか明示しておらず、自民党は「財源の 裏打ちのないバラマキ政策」(麻生太郎首相)と批判。財源問題は 今回の衆院選の争点の一つになっている。

鳩山氏は「財源はどうなのだ、と与党からは厳しい声が飛んで いる」とこうした批判があることを認めたうえで、「無駄遣いを徹底 的になくす、そのために事業仕分けを行ってチェックをしていく中 で、9兆円ほどの財源を見出すことができると確信している。必要 なら埋蔵金などの手当ても行いたい」と語った。

衆院選マニフェストに関しては、公明、社民、国民新の各党が 既に発表している。自民、共産両党は週内にも公表する予定だ。

政治家主導

マニフェストは「鳩山政権の政権構想」として「政府と与党を使 い分ける二元体制から、内閣の下の政策決定に一元化へ」「中央 集権から、地域主権へ」などのキャッチフレーズを盛り込んだ「5原 則」を提示。その上で、政治家主導の政権運営を実現するための 統治機構改革案を「5策」として明記した。

具体的には、首相官邸の機能を強化して予算の骨格を策定す る権限を持った首相直属の「国家戦略局」や、行政の無駄を見直 すための「行政刷新会議」の設置を掲げた。

また、政府に大臣、副大臣、政務官、大臣補佐官などとして国 会議員約100人を配置することや、事務次官会議の廃止や各省 にまたがる重要課題を調整するための「閣僚委員会」の活用も打 ち出した。

-- Editor:Hitoshi Sugimoto, Takeshi Awaji

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