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7月24日の海外株式・債券・為替・商品市場

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで7週間ぶりの高 値近辺で推移した。欧州の製造業とサービス業の活動を示す指数の悪 化ペースが鈍化し、独企業景況感指数が上昇したことが買いを誘った。

ドルと円に対する主要16通貨は2週連続で上昇。世界的な景 気回復の兆しを受け、高金利通貨への需要が高まった。ポンドは対 ユーロで過去1週間余りで最大の下げ。4-6月(第2四半期)の 英国内総生産(GDP)がエコノミスト予想の2倍以上のマイナス 成長となったことが背景。

RBCキャピタル・マーケッツのシニア通貨ストラテジスト、 マシュー・ストラウス氏(トロント在勤)は「勢いはまだユーロに ある。欧州経済には回復の兆しが出ており、世界の景気が底入れし つつあることを示唆している。外為市場ではリスクに対する広範な 認識がなお材料になっている」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時15分現在、ユーロはドルに対して

0.5%高の1ユーロ=1.4214ドル。週間では0.8%高。前日には 一時1.4291ドルと6月3日以来の高値を付ける場面があった。ユ ーロは対円で0.3%上昇。1ユーロ=134円70銭(前日は134円 30銭)となった。週間では1.4%上昇。ドルは対円で0.2%安の 1ドル=94円76銭(同94円92銭)。

ユーロは6月初旬以来、1.40ドルの上下およそ3セントのレ ンジ内で推移している。

原油輸出国通貨

この日はドルと円に対してノルウェー・クローネとカナダ・ド ルの上昇が目立った。原油高が背景。

クローネは対米ドルで一時1.2%高、カナダ・ドルは米ドルに 対して0.8%高の1米ドル=1.0795カナダ・ドルドルと、6月上 旬以来の高値を付けた。ノルウェーとカナダにとって原油は最大の 輸出品。

英銀バークレイズのアナリスト、デービッド・ウー氏はポーラ ンド・ズロチなど東欧通貨が今後2週間に上昇するとの見通しを示 した。世界的な景気回復兆候から投機資金が同地域に流れ込むとの 見方が理由。ズロチは今週、3.1%上昇。

待機資金

ウー氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで「様 子見に回っている資金がまだかなりある。現在は投資家が運用を強 いられている状態だ」と話した。

米投資信託協会(ICI)によると、最も安全な投資先とされ る米短期金融市場ファンドの総資産は今週3兆6600億ドルと、1 月の3兆9000億ドルから減少傾向にある。

マークイット・エコノミクスが24日発表した7月のユーロ圏 景気総合指数(速報値)を材料に、ユーロは対ドルで上昇。同指数 は46.8に上昇、エコノミスト予想を上回った。活動の拡大・縮小 の分かれ目となる50は下回ったものの、縮小ペースは過去1年弱 で最小。ドイツのIfo経済研究所が発表した7月の独企業景況感 指数は87.3と、9カ月ぶりの高水準となった。

7月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数を受け、ユ ーロは対ドルで伸び悩んだ。同指数は66.0と前月の70.8から低 下した。マイナスは5カ月ぶり。

シティグループはカナダ・ドル買い、円売りの持ち高を解消し、 利益を確定するよう投資家に勧めた。カナダ・ドルは過去2週間に 10%上昇した。

同行の通貨ストラテジスト、トッド・エルマー氏はインタビュ ーで、「経済データが勢いづいていないときに、リスク通貨の上昇 が継続するのは困難だ」と指摘した。

同氏は24日付のリポートで、日本の海外投資が再び強まって いることを背景に、カナダ・ドルが対円で「もっと割安な水準」に 下落すれば、カナダ・ドル買い、円売りに再び動くべきだとの見解 を示した。

円は今週、主要16通貨すべてに対して下落。特にスウェーデ ン・クローナに対しては5.2%、南アフリカ・ランドに対して

4.5%と下げが目立った。日本の投資家の資金が高金利を求めて海 外に向かうとの見方が広がった。

ブルームバーグがまとめたデータによると、日本の機関投資家 は海外に投資するファンド向けに、少なくとも7000億円の資金調 達を目指している。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。S&P500種株価指数の過去2週間での上げ 幅は今年3月以来で最大だった。原油相場の上昇を好感してエネルギ ー株に買いが入ったほか、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FR B)議長が金融危機対策として講じてきた緊急融資プログラムを「巻 き戻しつつある」と述べたことが買い材料となった。

石油大手のエクソンモービルやコノコフィリップスは上昇。週 間ベースでの原油と天然ガスの上昇が手掛かりだった。保険持ち株 会社のチャブは2009年業績見通しの引き上げが好感されて上昇。 ほかの保険株も値上がりした。

一方、ソフトウエアのマイクロソフト、オンライン販売のアマ ゾン・ドット・コムは下落。四半期決算がアナリスト予想を下回る 内容だった。

S&P500種株価指数は前日比0.3%高の979.26。一時は

1.1%安となる場面もあった。ダウ工業株30種平均は同23.95ドル (0.3%)上昇の9093.24ドルで終了した。ナスダック総合指数は下 落、1992年以来で最長だった前日までの12日連続高から反落した。

バーナンキ議長発言

米モーガン・キーガン(テネシー州)の株式取引担当責任者バ ートレー・バーネット氏はバーナンキ議長が「最悪局面が終了し た」ことを示唆していると述べ、「ダウ平均が引き続き9000ドルを 上回って推移していることが意外に思われている。それは様子見に回 っ

ていた資金の力を示している」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物9月限は前 日比1.3%高の1バレル=68.05ドルで終了した。天然ガス8月限 は4.1%高の100万BTU当たり3.695ドルだった。エクソンは 1%高、コノコフィリップスも2.2%値上がりした。

チャブは6.5%上昇。4-6月期利益がアナリスト予想を上回っ た。

ブルームバーグのデータによると、S&P500種採用銘柄でこれ までに4-6月期決算を発表した企業の75%がアナリスト予想を 上回る内容だった。

マイクロソフト

マイクロソフトは8.3%安。今年1月以来で最大の下げだった。 同社が発表した4-6月(第4四半期)決算は前年同期比29%減 益となり、売上高はアナリスト予想を下回った。経費節減がパソコ ン(PC)用ソフトウエアの売り上げ減少を埋め合わせるには十分 でなかったことが示された。一部項目を除いたベースの1株利益は 36セントで、アナリスト予想を2.4%下回った。

S&P500種テクノロジー株価指数は0.7%安。産業別10指数 の中で下落率が最大だった。

アマゾン・ドット・コムも安い。同社が発表した4-6月(第 2四半期)売上高は46億5000万ドル、アナリスト予想を1%下回 った。カウフマン・ブラザーズのアナリスト、アーロン・ケスラー 氏は、他社との競争で同社が価格引き下げや無料配送サービスを実 施しているが、それが利益を圧迫することになったと指摘する。

◎米国債市場

米国債相場はほぼ変わらず。株式相場が値を戻した上、政府が来 週実施する1150億ドル規模の入札が警戒されている。入札は景気対 策などの財源確保に向けた、前例のないペースでの借り入れの一環と なる。

10年債は週間ベースで2週連続の下落となりそうだ。ダウ工業 株30種平均は今週上昇した。米財務省が1週間に3回の利付国債と 1回のインフレ連動債入札を実施した例は過去に1度しかない。

ニューエッジUSAのデリバティブ部門マネジングディレクター、 アーサー・バース氏は「入札を控えて国債相場が上昇すると主張する のは、いかなる場合も説得力がない」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後3時15分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント (bp、 1bp=0.01ポイント)上昇の3.68%。10年債(表面利率3.125%、 2019年5月償還)価格は3/32下げた95 13/32。

10年債利回りはこの1週間で34bp上昇。企業決算が相次いで市 場予想を上回ったことを背景に、S&P500種株価指数も大きく上昇し た。

値ごろ感

クレディ・スイス・セキュリティーズUSAの金利ストラテジー 責任者、ドミニク・コンスタム氏は「投資家は現在、株式相場の上昇 に惹きつけられているが、ある時点であまり多くのリスクを取りたく はないと思うだろう」と指摘。「特に10年債利回りが3.75%から 4% 水準に戻るのであれば、国債には相当な値ごろ感があることになろ う」と述べた。

米財務省は来週の27日以降、4日連続で入札を実施する。入札規 模は20年物インフレ連動債(TIPS)が60億ドル、2年債が420 億ドル、5年債が390億ドル、7年債が280億ドル。

一段の疑念

景気対策や前例のない規模の財政赤字の財源として、国債発行額 が記録的水準となるなか、米国は中国を含めた海外投資家への依存を 高めている。米財務省の対米証券投資統計によると、中国は5月に米 国債の保有を増やした。一方、ロシアと日本、カリブ海諸国は保有を 減らしている。

財務省のデータによると、今年のこれまでの入札全体に占める海 外中央銀行など間接入札の割合は平均30.4%と、08年の平均21.6% か

ら増加した。

国債相場の下落は、現在の価格水準では入札での需要は弱いとの 懸念を反映している可能性もある。

ユナイテッド・ネーションズ・フェデラル・クレジット・ユニオ ンの最高投資責任者(CIO)、クリストファー・サリバン氏は「市 場はこれまでの入札を十分に消化してきたが、持続可能な景気回復に 近づくほど現在の利回り水準での入札への疑念は増すだろう」と指摘。 「市場に強い確信はみられない」と述べた。

米政府のデータによると、財務省が今年の国債発行で新規に調達 した資金は1兆ドルを超えた。米議会予算局によると、今年の財政赤 字は1兆8500億ドルに達する見込みで、同国実質国内総生産(GD P)の13%に相当する。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は3日ぶりに反落。株価が上昇したため、 価値保存手段としての需要が弱まった。

S&P500種株価指数は続伸。前日に1月以来で初めて9000ド ルを突破したダウ工業株30種平均は同水準以上で推移している。株式 相場が上昇すると、金売り・株買いに動く投資家がいる。

ラサール・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のトレーダー、 マシュー・ジーマン氏は「株価が上昇基調にあり、金市場から株式市 場に資金が流れている。安全資産としての金への関心が弱まってい る」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 8月限は前日比1.70ドル(0.2%)安の1オンス=953.10ドルで取 引を終了した。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は続伸し、3週ぶり高値を更新。米経済は 回復力を強めており、燃料消費が今年後半に上向くとの強気な見方が 広がった。

原油相場は週間ベースで7.1%高と、5月以来の上昇率。インタ ーネット競売最大手の米eベイや自動車大手のフォードなどが市場予 想を上回る決算を発表したことが背景。S&P500種株価指数は前日、 オバマ米大統領が選挙に勝利した昨年11月4日以来の高値を記録し た。この日の株式相場はまちまち。

シティ・フューチャーズ・パースペクティブのエネルギーアナリ スト、ティム・エバンス氏は、「経済指標をS&P500種株価指数が どう消化しているかを引き続き見ていく」と指摘。「決算であれ、雇 用や消費者マインドの統計に対する反応であれ、原油相場は株価指数 に追随しているようだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物9月限は前日 比0.89ドル(1.33%)高の1バレル=68.05ドルで終了した。年初 来では53%値上がりしている。

◎欧州株式市場

欧州株式相場は下落。前日に2006年以来で最長の連続高を記録 したダウ欧州600指数は、10営業日ぶりに下げた。スウェーデンの無 線通信ネットワーク機器メーカー、エリクソンの4-6月期利益がア ナリスト予想を下回ったことを受け、売られた。

ドイツの製薬会社メルクKGaAは15%の大幅安。欧州連合 (EU)の規制当局が、同社の「アービタックス」を肺がん治療薬と して認可しなかったことが嫌気された。

ダウ欧州600指数は前日比0.1%安の219.67。週間ベースで は4.3%上げた。10日以降の上昇率は11%となった。

バンク・ジュリアス・ベアの欧州担当ストラテジスト、クリスト フ・リニカー氏(チューリヒ在勤)はブルームバーグテレビジョンと のインタビューで、「過去2週間で10%上げたことから、今後は値 固めとなる可能性がある。短期的には横ばいとなると考えられる」と 語った。

24日の西欧市場では、18カ国のうち11カ国で主要株価指数が 下落した。ダウ・ユーロ50種株価指数とダウ・欧州50種株価指数 はいずれも前日比0.1%安となった。

エリクソンは7.9%下げた。ダウ欧州600指数を構成するテク ノロジー銘柄は2.1%安となり、19産業グループのなかで最大の下 げを記録した。

スイスの農薬メーカー、シンジェンタは6.7%下落。同社の1- 6月(上期)純利益が13億9000万ドルと、アナリスト予想の14 億8000万ドルに達しなかったことが嫌気された。

ボーダフォン、テリアソネラ

英携帯電話サービス会社、ボーダフォンは2.9%高。同社の4- 6月期売上高は前年同期比9.3%増の107億ポンドとなったことが 材料となった。アナリスト予想では106億6000万ポンドだった。

スウェーデンの通信大手テリアソネラは7.5%高。同社が収益率 見通しを引き上げたことが買いを誘った。

◎欧州債券市場

欧州債市場ではドイツ国債相場が下落。週間ベースでは2週連続 の下げとなった。経済データが予想を上回る内容だったほか、企業収 益の改善で、ユーロ圏のリセッション(景気後退)が和らぎつつある との見方が強まった。

独10年債利回りは約1カ月ぶり高水準となった。この日発表され た経済指標で、ドイツの企業景況感が予想を上回る伸びとなったほか、 7月のユーロ圏製造業の縮小も予想よりも小幅だったことが背景にあ る。英携帯電話サービスのボーダフォン・グループは同日、4-6月 期が増収だったことを明らかにした。

ドイツ銀行の金利ストラテジスト、ラルフ・プロイサー氏(ロン ドン在勤)は「予想を上回る経済データと企業業績が今週の市場を主 導した。このような環境下で国債が売りを浴びなかったとしたら、極 めて驚くべきことだ」と語った。

ロンドン時間午後4時現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)上昇し3.47%。一時は3.50%まで 上げ、6月22日以来の高水準となった。前週末比では7bp上昇した。 同国債(表面利率3.5%、2019年7月償還)は前日比0.11ポイント 下げ100.24。2年債利回りは1.32%と、前日から3bp上昇した。 過去5営業日では7bp上げた。

◎英国債市場

英国債相場は上昇。英政府統計局(ONS)が発表した国内総生 産(GDP)は減少ペースが市場予想を大きく上回り、安全投資先と しての国債が買われた。

ロンドン時間午後5時30分現在、10年債利回りは前日比1ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)下げ3.96%。時間外取引で は一時4.01%と、先月11日以来の高水準を付けた。同国債(表 面利率4.5%、2019年3月償還)価格は前日比0.05ポイント上げ

104.29。2年債利回りは1.31%と、前日から3bp低下した。

RBCキャピタル・マーケッツの英金利商品開発責任者、ジョ ン・ レース氏(ロンドン在勤)はブルームバーグテレビジョンとのインタ ビューで、「英経済がプラス成長に戻りつつある兆候が見られるとの 希望は打ち砕かれるだろう」と語った。

23日には英国債相場が急落。10年債利回りの上昇幅は9日以来 で最大となった。英中銀の金融政策委員会(MPC)メンバー、アン ドルー・センタンス氏が、来月作成する経済見通しに基づいて、国債 買い取りプログラムを休止するかどうかを決定すると発言したことが 材料視された。

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