今日の国内市況:日経平均が8日続伸、債券堅調-円は94円台後半

東京株式市場では、日経平均株価 がおよそ3年8カ月ぶりの8連騰。決算や経済統計の好材料が重なって 上昇した前日の米国株、海外時間で進んだ円安が好感され、輸出関連株 が買われた。商社や鉱業など資源関連も高く、アナリストの格上げを受 けた消費者金融株は急騰した。

日経平均株価の終値は前日比151円61銭(1.6%)高の9944円55 銭、8連騰は2005年11月16日から28日にかけて記録して以来。TO PIXは同11.79ポイント(1.3%)高の920.48。

前日比100円以上続伸して始まった日経平均だが、米シカゴ先物市 場(CME)の日経平均先物9月物の23日清算値(9960円)には届か ず、買い一巡後は上値の重さが意識されて伸び悩む場面が目立った。市 場では、国内企業決算で業績底入れを確認するまでは積極的に買い進め ず、週末要因で戻り待ちの売りが出やすかったとの指摘があった。

米国で23日に発表された6月の中古住宅販売件数は前月比3.6%増 の489万戸と、3カ月連続プラスとなった。水準は昨年10月以来の最 高。このほか、自動車のフォード・モーターなどの決算が市場予想を上 回り、米株相場は大幅に上昇。ダウ工業株30種平均は今年1月以降で 初めて9000ドルを上回って終えた。

ニューヨーク時間23日の外国為替市場で一時1ドル=95円台と、 円安・ドル高方向へ動いたことも重なり、収益懸念が後退した日本の輸 出関連業種に投資資金が流入。トヨタ自動車、キヤノン、ソニーなど時 価総額上位の輸出株が軒並み高かった。

また、23日のニューヨーク商業取引所で原油先物相場が3週間ぶ りの高値となった影響で、国際石油開発帝石など鉱業や三菱商事など総 合商社株も上昇、住友金属鉱山など非鉄金属も買われ、資源関連業種に は収益への好影響を期待する動きが広がった。

日本郵船など海運株も上昇。パナマ運河庁(ACP)のアルベル ト・アレマン長官が、車両運送船を含む貨物船の交通量に「回復の兆 し」が見え始めたと指摘し、2009年9月期末の輸送量見通しを上方修 正したことが好感された。

個別では、JPモルガン証券が投資判断を「中立」に引き上げたプ ロミスがストップ高(値幅制限の上限)で比例配分。アイフル、武富士 など他の消費者金融株も買われ、東証1部の業種別33指数の上昇率1 位はその他金融。テーマ株物色は健在で、クレディ・スイス証券が白色 発光ダイオード(LED)の勝者として取り上げた東洋炭素がストップ 高。次世代送電網のスマートグリッド関連として前日に野村証券が参考 銘柄に挙げたトーカロはこの日も買われ、東証1部の値上がり率首位。

半面、総選挙で優勢とみられる民主党がたばこ税課税方法の見直し を掲げていることが警戒され、JTは相場全体に逆行して4日続落。公 募増資に伴い発行した新株の受渡日を迎えたみずほフィナンシャルグル ープなど大手銀行株も安い。みずほFGは東証1部の売買高、売買代金 の首位。KDDI、セブン&アイ・ホールディングスが日経平均のマイ ナス寄与度1、2位に並んだ。

東証1部の出来高は概算で25億9410万株、売買代金は1兆6102 億円。値上がり銘柄数は1269、値下がりは319。業種別33指数は31業 種が上昇し、電気・ガスと食料品の2業種が下落。

債券は堅調、中期ゾーンがけん引

債券相場は堅調(利回りは低下)。前日の米国債下落を受けて朝方 には売りが先行し、先物は一時138円を割り込んだ。しかし、その後は 銀行などの投資家から中期債を中心に買いが入り、相場はプラス圏での 推移が続いた。

東京先物市場の中心限月9月物は、前日比20銭安の138円00銭で 始まった後、すぐに26銭安の137円94銭まで下落し、138円を割り込 んだ。その後は、買いが膨らみ、一時は26銭高の138円46銭まで上昇 した。結局20銭高の138円40銭で終了。日中売買高は2兆6795億円。

23日の米国債相場は続落し、10年債は約7週ぶりの大幅安となっ た。米株相場の上昇に加え、米財務省が来週実施する4回の入札で規模 が総額1150億ドルと過去最大になることが売り材料。一方、国内株式 市場では日経平均が8日続伸。前日比151円61銭高の9944円55銭で 終了した。

現物債市場で新発10年物の302回債利回りは、前日比変わらずの

1.38%で取引を開始した後、若干水準を切り上げ、0.5ベーシスポイン ト(bp)高い1.385%をつけた。節目の1.4%に接近したことで買いが 入り、徐々に水準を切り下げ、1bp低い1.37%まで低下した。その後 は0.5bp低い1.375%で推移した。

中期債相場が堅調。大手銀行などが中期ゾーンに買いを入れていた もようだ。市場では、6月の投資家別売買動向をみても、都銀は買い越 しており、こうした動きが続いているようだとの解説が聞かれた。新発 5年債利回りは2bp低い0.675%に低下したほか、新発2年債利回りは 一時1.5bp低い0.26%まで下げた。

円は94円台後半、米IT企業の決算不振

東京外国為替市場では円が小幅なレンジ内で上下に振れる展開とな った。米国で一部IT(情報技術)関連企業の決算内容が不振だったこ とから、海外の株価下落が警戒され、積極的な取引は見送られた。

この日のドル・円相場は朝方につけた95円16銭を円の下値に公表 仲値が設定される午前10時前にかけて、円がじり高に展開。正午過ぎ には一時94円60銭まで値を戻した。ただ、円の上値を追う動きもみら れず、午後の取引にかけては、徐々に動意が乏しくなり、94円台後半 を中心に小動きとなった。

ユーロ・円相場も朝方の取引で1ユーロ=134円81銭を付けたあと 午前に一時133円86銭と、1円近く円が上昇。午後の取引では134円 台前半を中心に取引された。

インターネット通販最大手アマゾン・ドット・コムやソフトウエア メーカー最大手マイクロソフトが前日に発表した4-6月の決算は弱い 内容だった。このため、前日の米株式相場は大幅高となったものの、こ の日のアジア時間では、株価指数先物がマイナスで推移している。

さらに、米国時間には7月のミシガン大学消費者マインド指数が発 表されるほか、ガイトナー財務長官が下院金融委員会で規制改革につい て証言する。

一方、前日の米株市場ではインターネットオークションのeベイや 自動車のフォード・モーターなどの決算が市場予想を上回ったことに加 え、6月の中古住宅販売件数が昨年10月以来の高水準となったことを 背景に買いが進行。ダウ工業株30種平均は9000ドル台を回復した。

株価の予想変動率の指標であるシカゴ・オプション取引所(CBO E)のボラティリティ指数(VIX指数)は昨年9月以来の水準まで低 下。投資家のリスク許容度が改善する可能性が示された。

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