ゴールドマンCEOが「模範市民」に変身、公的資金返済で批判かわす

【記者:Michael J. Moore】

7月24日(ブルームバーグ):米ゴールドマン・サックス・グル ープは8日間で「社会の敵」から「模範市民」に変ぼうしたようだ。

ルイジアナ大学のライナス・ウィルソン准教授(金融学)が用い たブラックショールズとマートンのオプション評価モデルに基づく試 算よると、ウォール街で最も収益性の高いゴールドマンは、米政府か ら今週ワラント(新株引受権)を買い戻すために適正価値の98%を支 払った。これに対し、BB&TとUSバンコープがワラント買い戻し に支払ったのは適正価値の60%未満だったという。JPモルガン・チ ェースは、昨年の公的資金注入時にワラントを受け取った米財務省が 提示した価格条件に異議を唱えている。

ゴールドマンのロイド・ブランクフェイン最高経営責任者(CE O)がガイトナー米財務長官の要求通りの金額を支払うことを決めた のは、公的資金の注入を受けた金融機関に対する国民の怒りをかわす 狙いがあると、マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大 学院のサイモン・ジョンソン教授(金融学)は指摘する。ゴールドマ ンは、従業員報酬の原資として過去最高の114億ドルを計上したこと で、先週、米議会から批判を集めた。

ジョンソン教授は「ゴールドマンは強い反感が広がっていること に気づき始めている」と指摘。ワラントの償還で「ゴールドマンの先 例が、ほかの金融機関に財務省への同意を促す圧力となるとともに、 財務省に対しても相応の価格を提示するよう求める圧力になってい る」と分析した。

フランク米下院金融委員長(民主、マサチューセッツ州)は23 日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューに答え、ゴールドマ ンなどの金融機関が従業員報酬に引き当てた金額は「ばかげた」もの だと指摘。ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン氏は17 日付のニューヨーク・タイムズ紙の論説欄で、ゴールドマンの報酬慣 行は従業員のリスク志向をあおりかねないと批判した。

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