米国債:続落、来週の大規模入札を警戒-10年債3.67%

米国債相場は続落し、10 年債 は約7週ぶりの大幅安となった。株式相場の上昇に加え、米財務省が 来週実施する4回の入札で規模が総額1150億ドルと過去最大になる ことが売り材料。

国債利回りは2日連続で上昇。ダウ工業株30種平均は1月以来 初めて9000ドルを超えた。財務省が1週間に3回の利付国債と1回 のインフレ連動債入札を実施するのは、1976年に定期入札を開始し て以来2度目となる。景気刺激や債務償還に向け前例のないペースで の借り入れが一段と加速していることが示された。

TDセキュリティーズのチーフ経済・金利ストラテジスト、エリ ック・ラッセルズ氏(トロント在勤)は、「必要な発行額が依然とし て相当の衝撃になっている」と指摘。「株式相場の上昇が加われば、 国債売りの理由が整う」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時24分現在、10年債利回りは前日比12ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)上昇の3.67%。一時は17bp上昇と、 6月5日以来で最大の上げ幅となった。10年債(表面利率3.125%、 2019年5月償還)価格は31/32下げ95 1/2。

30年債利回りは15 bp上昇の4.59%、2年債利回りは9bp上 げた1.04%。

米財務省は来週、27日以降4日連続で入札を実施する。入札規 模は20年物インフレ連動債(TIPS)が60億ドル、2年債 が420億ドル、5年債が390億ドル、7年債が280億ドル。

入札

キャンター・フィッツジェラルドのチーフ債券ストラテジスト、 ジョージ・ゴンキャルベス氏は「期間が短めの国債発行額が増えたこ とが最大の驚きだ」と指摘。「長期債のみに依存はできないとの認識 が広がっている。インフレ観測をもたらしているからだ」と述べた。

景気対策などの財源として、米政府が今年上期に実施した国債入 札規模は9630億ドル。バークレイズによると、下期の規模は1兆 1000億ドルに拡大する可能性がある。

HSBCセキュリティーズUSAで米国債トレーディング責任 者を務めるチャールズ・コミスキー氏(ニューヨーク在勤)は「入札 をこなすのはこれまで問題にはなっていないが、さらに1150億ドル の発行だ」と指摘。「それは大量の国債で、市場は妥当な利回りを 探り出さなくてはならない」と述べた。

FRBの国債購入

景気対策や前例のない規模の財政赤字の財源として、国債発行額 が記録的水準となるなか、米国は中国を含めた海外投資家への依存を 高めている。米財務省の対米証券投資統計によると、中国は5月に米 国債の保有を増やした。一方、ロシアと日本、カリブ海諸国は保有を 減らしている。

財務省のデータによると、今年のこれまでの入札全体に占める海 外中央銀行など間接入札の割合は30.4%と、08年の21.6%から増 加した。

イートン・バンス・マネジメント(ボストン)のシニアトレーダ ー、スチュアート・テーラー氏は、この日の国債相場下落について、 現在の価格水準では入札での需要が弱くなるとの懸念を反映してい る可能性があると指摘する。

その上で「株式相場が軟化し始めるなら、入札への需要は強くな るだろう。しかし株価が軟化しないなら、国債を買う必要性は薄れる。 入札は今後いくらでも実施されるのだ」と述べた。

原題:U.S. 10-Year Note Falls Most in 7 Weeks as

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