日経平均1月来の7連騰、円安やアジア高が午後寄与-輸出やテーマ株

東京株式市場では、日経平均株価 がことし1月以来の7連騰。日米のマクロ経済統計で改善傾向が示され たことに加え、午後に急速に為替の円安が進み、香港ハンセン指数など アジア株の上昇も受けて市場心理が上向いた。輸出関連株が高く、次世 代送電網のスマートグリッドなどテーマ株に急伸する銘柄が目立った。

日経平均株価の終値は前日比69円78銭(0.7%)高の9792円94 銭、7連騰は2008年12月25日から09年1月7日にかけて記録して以 来、約半年ぶり。TOPIXは同2.11ポイント(0.2%)高の908.69。

DIAMアセットマネジメントの岩間恒シニアポートフォリオマネ ジャーによると、「大型の外貨建て投信設定に絡んだ円売り需要などへ の期待感を背景に、為替が円安方向に動き、輸出株への買い安心感を高 めた。香港株が大きく上げて始まったことで、アジアの中での日本株の 出遅れ意識も高まった」という。

国内企業の四半期決算発表や衆議院選挙を控え、機関投資家は様子 見に入っており、相場の方向感が出にくくなる中、前日と同じくこの日 も午前の日経平均は前日終値(9723円)を挟んで小動きだった。

しかし、アジア株高と円安をきっかけに、昼休み時間帯にシンガポ ールの日経平均先物が急伸。これが午後からの東京市場での先物主導の 上昇につながった。SMBCフレンド証券投資情報部の東秀昭課長代理 は、今週に入って午後に値を上げる展開が続いていたため、株価上方バ イアスの連想が働きやすい面もあったと指摘する。

きょうも午前に底堅さが確認されたところに、「円安や中国株高の 追い風が吹き、相場の先高観から先物買いが誘発された」と、東氏は話 した。午後の取引開始早々に日経平均は138円高の9861円まで値を切 り上げ、今月3日以来となる9800円台を回復した。その後も9800円台 での推移が続いたが、取引終了にかけて一転して先物売りを受け、急速 に伸び悩んだ。

米住宅価格指数、貿易統計

国内外の経済指標が良好だったことがこの日の相場上昇をもたらし た。米連邦住宅金融局が22日発表した5月の住宅価格の指数は前月比

0.9%上昇。市場予想の中央値(0.2%低下)を上回り、3カ月ぶりに前 月水準を上回った。朝方発表された6月の日本の貿易統計では、アジア 需要の回復を受けて輸出額の減少率が縮小、貿易黒字額が前年同月比で 増加に転じた。水戸証券の吉井豊投資情報部長によれば、「貿易統計と 連動性の高い鉱工業生産の回復期待が高まり、相場を支えた」という。

相場の上げを主導した輸出株では京セラ、東京エレクトロン、オリ ンパスなどが日経平均のプラス寄与度上位に入った。ブリヂストンなど タイヤメーカーも上げが目立ち、東証ゴム製品指数は2.6%高で33業 種指数の値上がり率1位。

きょうはスマートグリッドと電池関連

子育て関連、鉄道関連など連日テーマ株がにぎわう中、きょうはス マートグリッドや電池関連などが買いを集めた。米のグリーンニューデ ィール政策でスマートグリッド関連のインフラ投資が増え、ビジネスチ ャンスの拡大が期待されるとして、野村証券が参考銘柄に挙げたトーカ ロが値幅制限の上限まで買われた。日本ガイシ、住友電気工業も上昇。 明電舎やジーエス・ユアサ コーポレーションなど環境関連株も急騰。

このほか、クレディ・スイス証券が投資判断を「アウトパフォー ム」に引き上げた東洋炭素、主力の精密加工ツールの回復で4-6月期 の連結売上高(速報)が前四半期比42%増となったディスコがともに 年初来高値を更新した。

パソナ急落、KDDIはマイナス寄与度1位

一方、三菱UFJ証券が投資判断を「4(アンダーパフォーム)」 に下げたパソナグループが東証1部の値下がり率2位。ブラジルの葉た ばこ購買・加工会社を買収すると発表したJT、2010年3月期の業績 予想を下方修正した日立ビジネスソリューションも下げが大きい。ゴー ルドマン・サックス証券が投資判断を「中立」に下げたKDDIは日経 平均のマイナス寄与度1位。原油安を受け、国際石油開発帝石など鉱業 株、コスモ石油など石油株も安い。

東証1部の出来高は概算で22億6388万株、売買代金は1兆3969 億円。値上がり銘柄数は662、値下がりは900。業種別33指数は17業 種が上昇、16業種が下落。

新興3指数は高安まちまち、ドリコムに買い殺到

国内新興株式市場では、主要3指数が高安まちまち。ジャスダック 指数が前日比0.17ポイント(0.4%)高の48.88、東証マザーズ指数は 同2.17ポイント(0.5%)高の449.11とともに小幅に7日続伸。大証ヘ ラクレス指数は同3.70ポイント(0.6%)安の607.28と、7営業日ぶり に小反落。

個別では、10年3月期の業績予想を増額修正したドリコムがスト ップ高買い気配のまま終了、ケアサービスがストップ高比例配分と、好 業績が確認された銘柄に対する買い需要は旺盛だった。アスコットの子 会社が実施する第三者割当増資の一部を引き受けると発表したグローバ ル住販もストップ高比例配分。半面、アスコットが急落し、メッセージ や大阪証券取引所、クックパッドも安い。

-- Editor:Shintaro Inkyo、Makiko Asai

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