民主政権なら予算組み替えで金利低下、年末には1.15%-モルガンS

モルガン・スタンレー証券の伊藤 篤債券ストラテジストは22日、ブルームバーグ・ニュースとのインタ ビューで、8月の衆院選では政権交代が起こる可能性が高いとしたうえ で、民主党政権では予算の組み替えなどで国債増発圧力が減退し、長期 金利は年末には1.15%まで低下するとの見通しを示した。

債券市場関係者の間では、民主党政権となれば財政支出の拡大が避 けられず、財源確保のために国債がさらに増発されることで、長期ゾー ンを中心に金利上昇圧力がかかりやすいとの見方が有力だ。

これに対して伊藤氏は、政権交代があれば現政権が決めた第1次補 正予算を全て執行する必要がなくなる点でインパクトが大きく、すでに 決まった支出を変更する組み替えによる予算の編成が可能となると指摘 する。その場合は、2009年度の第2次補正予算編成に伴う、来年3月 までの市中発行(カレンダーベース)となる追加発行が行われないなど、 市場の懸念ほどには発行量が膨らまないと読む。

また、10月以降に議論が本格化する来年度予算に関して、民主党 はすでに概算要求(シーリング)の見直しを表明しており、伊藤氏によ ると、現在の発行ペースから5兆円程度の減額が可能だと見込む。今後 景気が悪くなるなかでのこうした予算編成の実現可能性は民主党の取り 組み次第としながらも、「秋口以降に増発への懸念が弱まる局面では金 利低下の圧力が強まってくる」と予想する。

日銀は追加金融緩和へ

年後半にかけては、実体経済が悪化する可能性が高く、日銀による 追加金融緩和が現実味を帯びてくることも考えられるという。

伊藤氏は、完全失業率は年末までに過去最悪の5.5%を上回り、消 費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)は需要の弱さを背景に前年 比1%台後半から2%程度での低迷が続くと予想。このため、日銀は政 策金利を0.1%前後に維持しながら、一方で12月末に期限が切れる企 業金融支援オペの再延長や、時間軸政策の導入に踏み切るとみている。

--取材協力:吉川淳子 Editor:Hidenori Yamanaka, Tetsuzo Ushiroyama

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