米国債:下落、来週の入札が重し-30年債利回り4.44%

米国債相場は下落し、30年債は 3営業日ぶり反落となった。米連邦準備制度理事会(FRB)のバー ナンキ議長は22日、上院銀行委員会で証言し、「失業率が最も差し 迫った問題」だとの認識を示したが、市場の関心は来週実施される4 回の入札に移っている。

30年債は前日、約2カ月ぶりの大幅上昇となっていた。バーナ ンキ議長が「インフレ圧力は限定されている」として、この先も「長 期間にわたり」政策金利をゼロ近辺に維持できる余地があると述べた ことに反応。米財務省は23日に来週の入札規模を発表する。過去2 週間は入札を休止していた。

バンガード・グループ(ペンシルベニア州バレーフォージ)で 650億ドルの米国債運用を手がけるデービッド・グロック氏は「国債 相場の関心は入札発表に移っている」と指摘。「増発見通しで利回り は上昇している」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時27分現在、30年債利回りは前日比5ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)上昇の4.44%。30年債(表面利率 4.25%、2039年5月償還)価格は26/32安の96 26/32。前日は1 31/32 高と、5月29日以来の大幅上昇を記録した。

2年債と10年債の利回り格差は4ベーシスポイント拡大して

2.60ポイント。同利回り格差は先週25bp拡大した。拡大幅は週間ベ ースでは5月22日に終了した1週間以来の最大。

国債入札

米政府は7月27日以降4日連続で、20年物インフレ連動債(T IPS)、2年、5年、7年債の入札を計画している。1週間に3回 のクーポン付き国債と1回のインフレ連動債入札を実施するのは、 1976年に定期入札を開始して以来2度目となる。

調査会社ライトソンICAPは、来週の入札総額を1130億ドル規 模を予想している。週間ベースの入札規模としては過去最大となる。 これまでの記録では、6月22日の週に実施した2年、5年、7年債の 入札総額1040億ドルが最大だった。

10年債利回りは6月に4%に達した。オバマ米大統領の記録的 な借り入れ規模が需要を上回るとの観測や、戦後最長のリセッション が収束に向かっているとの兆しが背景。

海外の需要

米政府の今年上期の国債入札規模は9630億ドル。バークレイズ によると、下期の規模は1兆1000億ドルに拡大する可能性がある。

財務省のデータによると、今年のこれまでの入札全体に占める海 外中央銀行など間接入札の割合は30.4%と、08年の21.6%から増加 した。

米投資会社ブラックロックの米債担当共同責任者スチュアート・ スポデック氏はブルームバーグ・テレビジョンとのインタビューで 「米国債に対する海外需要はかなり高い」と指摘。「家計部門の貯蓄 が増えており、米国市場での投資に振り向けることも可能だ」と述べ た。

経済再建や前例のない規模の財政赤字の立て直しに向け国債発行 が記録的水準となるなか、オバマ米大統領は中国を含めた海外投資家 への依存を高めている。米財務省の対米証券投資統計によると、中国 は5月に米国債の保有を増やした。一方、ロシアと日本、カリブ海諸 国は保有を減らしている。

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