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今日の国内市況:日経平均が6連騰、債券軟調-円は強含み

東京株式市場では、日経平均株価 が約1カ月半ぶりの6連騰。シリコンウエハーの値上げによる業績改善 期待が広がった信越化学工業が買われ、関連する三益半導体工業やSU MCOにも投資資金が向かった。JFEホールディングスなど鉄鋼株、 井関農機など機械株、日本信号などの鉄道関連銘柄も世界景気の回復に 伴う需要増期待で高い。

日経平均株価の終値は前日比71円14銭(0.7%)高の9723円16 銭、6連騰は5月27日から6月3日にかけて記録して以来。TOPI Xは同5.03ポイント(0.6%)高の906.58。

この日午前の日経平均は、前日終値を挟んで小動きだった。国内企 業の4-6月期決算発表や衆議院選挙を控え、投資家の多くは様子見に 入っているとみられる。実際に午前の大証日経平均先物の高安値幅は 80円と、7月に入ってから最も狭かった。

日経平均の上昇寄与度1位は、子会社の信越半導体がシリコンウエ ハーの値上げ方針を示した信越化学。同業のSUMCOも高く、ウエハ ー研磨加工を手掛ける三益半導体は大幅高で、年初来高値を更新。

鉄鋼株は午後に入ってから上げが目立ち、鉄鋼指数は2.8%で33 業種別株価指数の値上がり率トップ。台湾最大の製鉄会社、中国鋼鉄に よる値上げ観測が伝わり、日本の鉄鋼メーカーにも値上げによる収益改 善を期待した買いが集まった。景気敏感業種では、井関農機や住友重機 械工業など機械株、三井化学など化学株、オリンパスなど精密機器株も 買われた。

小売株も上げが目立ち、ファーストリテイリングやセブン&アイ・ ホールディングス、イオンが上昇。在庫圧縮の寄与で4-6月連結経常 損益が黒字に転換したもよう、と22日付の日経新聞朝刊が報じたコジ マは大幅高で、同業の家電量販大手のケーズホールディングス、ヤマダ 電機にも買いが波及した。

このほか、野村証券が日本の鉄道ビジネスに強気の見通しを示して 関連銘柄の一角が買われ、日本信号が一時値幅制限の上限まで値を切り 上げた。京三製作所、日本車両製造、近畿車両も大幅高。中国のソフト 開発会社を持つ日本企業を買収すると、22日付の日本経済新聞朝刊で 報じられたNTTデータも高い。

東証1部の出来高は概算で20億8759万株、売買代金は1兆3179 億円。値上がり銘柄数は1153、値下がりは416。業種別33指数は26業 種が上昇、7業種が下落。

債券軟調

債券相場は軟調(利回りは上昇)。株式相場が午後に水準を切り上 げたことから、債券先物は3週間ぶり安値圏での推移となった。ただ、 20年国債の入札結果が事前予想の範囲内に収まったため、現物市場で 超長期ゾーンの売りは一段落した。

東京先物市場の中心限月9月物は前日比16銭高い138円38銭で始 まり、開始後しばらくは堅調な推移となったが、午前の取引終盤に売り が膨らむと138円6銭まで下落した。さらに午後には株高もあって一時 は1日以来の安値となる138円1銭をつけており、結局は14銭安の138 円8銭で引けた。日中売買高は2兆9166億円。

前日の米債相場が大幅上昇したため、国内市場では朝方こそ先物買 いが先行したものの、その後はマイナス圏に失速しての取引となった。 20年債の入札を前に長期や超長期売りが膨らんだほか、日経平均株価 がほぼ2週間ぶりに9700円台を回復したことが売り材料視された。

現物市場で新発10年物の302回債利回りは、前日比0.5ベーシス ポイント(bp)低い1.355%で取引開始。直後には1.35%をつける場面 もあったが、その後は売りが優勢の展開となっており、午後には新発 10年債として6月30日以来の高水準となる1.385%をつけた。午後3 時50分現在では1.38%となっている。

米債上昇を背景に午前には先物相場が小高く推移したが、現物市場 は20年債入札への警戒感もあって長期や超長期ゾーン中心に総じて売 りが優勢となった。10年物の302回債利回りは9日に1.27%まで低下 したものの、その後は内外株高などを手がかりにじり高となった。

もっとも、20年債の入札を無難にこなしたことで過度の需給懸念 が後退することも考えられ、市場では1.4%手前でいったんは買いが入 るとの指摘も出ていた。

円が強含み

東京外国為替市場では円が強含みに推移した。米商業金融CITグ ループの破たん懸念が再燃していることから、投資家の間でリスク投資 に慎重な姿勢が強まり、円の買い戻しに圧力がかかった。

ドル・円相場は早朝の取引で1ドル=93円81銭を付けたあと、円 が下げ渋り、93円40銭まで水準を切り上げる場面がみられた。ただ、 午後の取引では日本株がプラスを維持して推移したことから、円買いの 動きも限定され、93円台後半を中心にもみ合った。

ユーロ・円相場は午前の取引で一時1ユーロ=132円51銭と、ニ ューヨーク時間午後遅くに付けた133円36銭から円高が進行。午後の 取引では円が伸び悩みとなり、133円ちょうどを挟んだ水準で取引され た。

CITは21日に4-6月の決算が15億ドルを超える赤字になった もようだとして、来月の社債買い戻しの結果次第では破産法に基づく会 社更生手続きの適用を申請する可能性があるとの見解を示している。

さらに、複数の関係者の話によると、同社は、米複合大手ゼネラ ル・エレクトリック(GE)が申し出ていた融資提供の話を断ったこと が伝わっている。

東京市場では円以外の主要通貨に対してリスク避難的なドルの買い 戻しも進んでおり、ユーロ・ドル相場は一時1ユーロ=1.4174ドルと 前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた1.4226ドルからドルが水準 を切り上げる場面がみられた。

また、21日には、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ 議長が下院金融委員会での半期金融政策報告で、「景気下降ペースは著 しく減速したようだ」としながらも、低金利政策を継続する可能性に言 及。米国債の買いにつながっており、リスク投資に慎重な姿勢が裏付け られた。

一方、この日の東京株式市場では、日経平均株価がプラスを維持し て取引を終了。アジアの株式市場はほぼ全面高の展開となっており、午 後の取引にかけては、円の買い戻しが鈍化。ドル・円、ユーロ・円とも に、午前に形成されたレンジ内での動きにとどまった。

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