WTO:各国政府に危機管理策の備え促す-貿易維持しつつ景気回復を

世界貿易機関(WTO)は22日 公表したリポートで、世界各国の政府は国境間の商業取引を制限する ことなく産業界が世界の景気低迷を切り抜けられるよう、危機管理対 策を備えるべきだとの見方を伝えた。

同リポートでWTOのエコノミストらは、過去60年で最悪の金 融危機のなか、世界貿易の落ち込みから産業界がどれほどの打撃を受 けるかは政府の政策が「大きく左右する」と指摘。今年の貿易取引が 10%減少すると予想するWTOのラミー事務局長はリポートの序文 で、「持続的な経済成長を目の当たりにする公算は2010年まで小さい だろう」と表明した。

パトリック・ロウ氏らWTOのエコノミストらは同リポートで、 「経済危機時に各国政府は貿易を制限しかねない政策採用を促す圧力 に直面するが、それにうまく対応できないと、こうした圧力が危険な ほどに高まる危険性が出てくる」と指摘。「そうした状況下では危機管 理対策が安全弁として機能するほか、多国間貿易でルール重視のシス テムを維持する上で重要な役割を果たすことができる」と説明した。

エコノミストらは貿易協定上の措置を検証。セーフガード(緊急 輸入制限)適用や関税引き上げは貿易の流れを制限するとした上で、 政治的な圧力が増した場合に対応する政府に柔軟性を与える側面があ るとしている。

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