リオ幹部社員の中国でのスパイ容疑、米SECから訴追のリスクも

英・オーストラリア系リオ・テ ィントの幹部社員らが中国政府にスパイ容疑で身柄を拘束された事件 は、海外で事業展開する企業が米国の法執行機関に訴追されるリスク を再認識させるものだと法律家らは警鐘を鳴らす。

シンガポールの法律事務所、カシン・ローのリチャード・カシ ン氏は「関係する可能性があるのは国内法だけではない」と指摘。リ オの株式はニューヨーク市場でも取引されているため、公務員への贈 賄を禁止する法令の適用を受けるとし、「米国の海外汚職行為防止法 はどこでも適用される」と話す。

大手法律事務所ポール・ヘイスティングス・ジャノフスキー・ アンド・ウォーカーのパートナー、レスリ・リゴーナー氏(上海在 勤)は、国有企業の情報を機密扱いすることによって、中国は米国法 の下での公務員の広い定義を確認したと説明。鉄鉱石価格交渉中の5 日にリオの中国での鉄鉱石事業の責任者であるスターン・フー氏ら4 人が逮捕されたことで、同国にとっての鉄鉱石の重要性も浮き彫りに なった。中国は世界最大の鉄鉱石消費国。

リゴーナー氏は「自分の会社のための価格交渉はこれまで、これ ほど危険なものと思われてはいなかった」と述べ、電力や水、食料供 給、原材料など規制の強い分野を取り扱う企業は、機密情報に関して 「極めて慎重」になる必要があるとの見方を示した。

中国は、リオの幹部社員が同国の経済的利益や安全保障に悪影 響を与えたと主張。リオ側は、中国在勤の幹部社員らが鉄鉱石価格交 渉に関する情報を得るため鉄鋼メーカーにわいろを贈ったとの容疑を 否認している。リオは世界3位の鉱山会社。

リオはコメント控える

リオの広報担当アマンダ・バックリー氏は、米海外汚職行為防止 法の執行当局である米証券取引委員会(SEC)および米司法省と、 同社が連絡を取っているかどうかについてコメントを避けた。

カシン氏は「このような状況では、支払いと嫌疑に関して調査す るため、SECがリオ・ティントと連絡を取るのが一般的であり、そ うすることが予想される」と語った。

SECのジョン・ハイン報道官と司法省のイアン・マケーレブ 報道官もコメントを控えている。

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