三菱ケミ株が急反発、石油化学事業の採算向上を期待-LED参入も

【記者:鷺池 秀樹】

7月21日(ブルームバーグ):総合化学大手、三菱ケミカルホール ディングスの株価が一時前週末比7.6%高の411円と急反発し、2008 年11月25日(7.7%高)以来、8カ月ぶりの上昇率を記録した。石油 化学事業の需要回復や採算改善が期待されるなか、LED(発光ダイオ ード)照明に参入する、と一部で報道されたことも好感された。

コスモ証券投資調査部の斉藤和嘉シニアアナリストは、「株価純資 産倍率(PBR)が1倍を割り込むなど過度に売り込まれていた反動が 出たのだろう」とし、株価水準が見直されていたところに好材料が出た との認識を示している。

斉藤氏が、この日の株価に最も好影響を与えたとみているのが、 18日付の日本経済新聞朝刊に掲載された小林喜光社長のインタビュー 記事。「小林社長が上期(09年4-9月)は想定以上の業績が可能と 発言したことが好感されたようだ。石化事業が4-6月期に想定以上に 回復した点が評価されているのだろう」と話していた。

メリルリンチ日本証券では、石化事業の需要回復などを見込み、 2011年3月期の連結営業利益を900億円と試算。17日付で三菱ケミH 株の投資判断を新規に「買い」、目標株価を480円に設定している。

一方、LED照明事業について、斉藤氏は「研究開発の進ちょくや、 白色LEDの市場がまだ立ち上がっていない状況から、三菱ケミカルに も同分野で存在感を発揮するチャンスがある」と分析、高価なサファイ アを使わない同社の基板技術や、材料に対するこれまでのノウハウの蓄 積が今後の開発に役立つとみている。

19日付の日経新聞朝刊によると、三菱ケミH傘下の三菱化学は10 年4月から、筑波事業所(茨城県牛久市)でLED照明の基幹部品であ る白色LED素子を月産5000万個規模で生産、米欧に輸出するという。 量産体制を整えるため、20億円を投じる構え。

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