円が強含み、米国の「出口政策」警戒-議会証言控え午後伸び悩む

東京外国為替市場では円が強含 み。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の米紙への寄稿 を受け、金融緩和の「出口政策」への警戒感が強まり、相対的に金利 の高い通貨に振り向けていた資金を超低金利の円に巻き戻す動きが優 勢となった。

円は対ユーロで前日に今月3日以来、約2週間ぶり安値となる 134円76銭を付けていたが、この日の東京市場では一時、133円 15銭まで買い戻しが進行。ドル・円相場も前日に付けた同8日以来 の円安値、1ドル=94円79銭から約1円円高の93円76銭を付け た。

もっとも、海外時間にバーナンキFRB議長の議会証言を控え、 積極的に円の上値を追うことには慎重な向きも多く、午後にかけては 円が伸び悩んだ。日本の衆院解散については特に目立った反応はみら れなかった。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドのヘッド・オブFXス トラテジー・ジャパンの山本雅文氏は、「議会証言の一番の注目は 『出口政策』についてどのように言及されるかということ」とした上 で、米景気動向を考えればすぐに出口政策を実行していく状況にはな いと指摘。「出口政策に言及したとしても、金融引き締めが非常にゆ っくりとしたものになることが逆に再確認される」とみている。

一方、ユーロ・ドル相場は前日の海外市場で1ユーロ=1.4249 ドルと6月5日以来のドル安値を付けたが、この日の東京市場では

1.4200ドルを挟んでもみ合う展開が続いた。

米金融緩和の「出口政策」

バーナンキFRB議長は20日付の米紙ウォールストリート・ジ ャーナルに寄稿し、FRBが「長期間にわたって」緩和的な政策を維 持する必要があるだろうとの見通しを明らかにした。同議長は「しか しある時点で、景気回復が定着するにつれ、将来のインフレ再燃を回 避するために金融政策を引き締める必要があろう」と指摘した。同議 長は21日、下院金融委員会で半期金融政策報告を行う。

ソシエテ・ジェネラル銀行外国為替本部長の斉藤裕司氏は、今す ぐではないにしろ、「バーナンキ議長が流動性を絞ることを考えてい ることは間違いない」とした上で、これまで低金利の円とドルが売ら れて高金利通貨や欧州通貨が買われる流れになっていたため、「出口 政策」への言及が、利益確定のための円買いやドル買いの材料になっ たと説明する。

米企業決算と米株動向にらみ

FRB議長の議会証言以外にも、この日は米国でステート・スト リートやヤフーの決算発表が予定されている。

先週は好調な企業決算や米経済指標が相次いだことから、米国株 が上昇。週末にかけては米商業金融CITグループの破たん懸念も後 退し、外国為替市場では投資家のリスク選好度改善期待から超低金利 のドルや円を売り、資源国通貨や欧州通貨などを買う動きが強まった。

RBSの山本氏は、今週も米企業決算動向とそれを受けた米国株 の動きが最大の注目点になるとした上で、「予想を上回る決算が続く ようだと『株高・円安』になりやすい」と指摘。その場合は、ドル・ 円もクロス円(ドル以外の通貨の対円相場)主導で円安方向に向いや すくなるとみている。

--取材協力 吉川淳子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama,

Joji Mochida

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