サマーズ氏:2010年の米成長ペースは「非常に不確か」

サマーズ米国家経済会議(NE C)委員長は20日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、 2010年の米国の経済成長ペースは「非常に不確か」であり、景気信頼 感と与信状況次第だろうとの認識を明らかにした。

サマーズ委員長はワシントンでインタビューに応じ、「短期的に 所得の拡大が再び始まると予測する根拠があるとは感じられない」と 指摘。米経済のリセッション(景気後退)は7-12月(下期)に終わ る公算が大きいとしながらも、「それに続いて何が起きるか、民間部 門の自律的な成長がどの程度のものになるかが問題だ。それについて 確実さがあるとは言い難い」と語った。

一連の経済指標は、過去半世紀で最悪の景気後退からの脱出が民 間支出の回復を伴わないまま起こる可能性を示唆しているが、サマー ズ委員長の発言はこれを反映する内容となった。同委員長は、オバマ 政権が財政刺激策の実施と住宅差し押さえの回避を図る支援策、医療 保険制度改革の推進に重点的に取り組んでおり、いずれも信頼感の押 し上げに貢献することが見込まれると述べた。

サマーズ委員長は「来年の成長ペースは非常に不確かであり、予 測するのは困難だ。立法化された対策の実施効果に加えて、医療保険 や金融規制、エネルギーなどの重要分野で議会が何を実現できるかに よってもたらされる信頼感に決定的に左右されることになるだろう」 と説明した。

企業支援に「高度な基準」設定

サマーズ委員長によれば、破たんの危機に直面している米商業金 融CITグループが20日、債券保有者との間で30億ドル(約2820 億円)の信用枠設定で合意したと発表する中、米政権はCITに関す る協議を監視している。

ホワイトハウスのビル・バートン報道官は先週、経営難の企業へ の特別支援について当局は、「長期的に存続可能かどうかを企業自ら 証明する」などの「高度な基準」を設定していると語った。

サマーズ委員長によると、米政権は個別銀行の先行きよりも金融 市場全体を注視している。経済の安定化や銀行財務の健全化に伴い与 信状況は改善しており、一段と融資を増やすことが可能との見方を示 した。

労働市場は予測困難

サマーズ委員長は、労働市場が好転する時期を予測することが最 も困難な課題の1つであることを示唆した。同委員長によると、リセ ッション後に雇用減少が反転するには通常長い時間を要する。一方、 失業の増加ペースが通常よりも速いため、レイオフ(一時解雇)の解 消は過去のリセッション時よりも早まる可能性があるとみている。

同委員長は「少なくとも失業の調整は、本来起こりうる調整や過 去のリセッション時の調整に比べて前倒しで進んでいる可能性があ る」と見方を示した。

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