日経平均9500円回復へ、米景気不安後退で輸出株買い-金融も上昇

東京株式相場は続伸し、日経平均株 価が今月8日以来となる9500円の節目を回復する見通し。米国で発表 された経済指標が予想を上回ったことが好感され、輸出関連株が買われ る見込み。米商業金融CITグループの破たん回避観測を背景に、銀行 や証券など金融株も上昇しそうだ。

SMBCフレンド証券の中西文行ストラテジストは、「米景気指標 の底入れ感が鮮明化してきており、収益回復期待が高まる輸出株を中心 に幅広い業種、銘柄が買いを集めるだろう」と見ている。

米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物9月物(円建て)の 20日清算値は9595円で、大阪証券取引所の17日通常取引終値(9380 円)に比べ215円高。同日の日経平均株価終値は9395円。

米商務省が17日に発表した6月の住宅着工件数(季節調整済み、 年率換算)は前月比3.6%増の58万2000戸と、昨年11月以来の最多 となった。一戸建て住宅の着工が急増した。ブルームバーグ・ニュース がまとめたエコノミストの予想中央値は53万戸だった。前月は56万 2000戸(速報値53万2000戸)に上方修正された。先行指標となる6 月の住宅着工許可件数は8.7%増の56万3000件と、2カ月連続でプラ ス。

一方、米民間調査機関コンファレンス・ボードが20日に発表した 6月の米景気先行指標総合指数(LEI)は前月比0.7%上昇と、3カ 月連続プラスだった。3カ月以上連続上昇したのは2004年以来初めて で、6月の上昇率は市場予想中央値0.5%を上回った。5月は1.3%上 昇と、速報値の1.2%上昇から上方修正された。

米CITは破たん回避へ

このほか米国では、商業金融CITグループが、債券保有者が示し た30億ドル(約2837億円)のつなぎ融資の受け入れで合意した。融資 期間は2年半。事情に詳しい複数の関係者が20日明らかにした。CI Tの取締役会は前日に融資受け入れに合意。関係者の1人は20日中に も正式発表すると語った。別の関係者は、つなぎ融資によってCITは 破たんを回避し、債務を整理することができると述べている。

CITが破たんを回避できる見通しになり、「米国発の金融システ ム不安が再燃することに対する警戒感が後退した」と、中西氏は指摘。 銀行や証券、保険など金融株や不動産株への買い安心感を高めそうだ。

農産工や住友重に買い、資源関連も上昇へ

個別では、三菱商事による株式公開買い付け(TOB)での完全子 会社化が決まった日本農産工業が大幅高となる見通し。マッコーリー証 券が投資判断を「アンダーパフォーム」から「アウトパフォーム」に引 き上げた住友重機械工業、KBC証券が投資判断を「売り」から「中 立」に引き上げた日立建機も買われそう。

このほか、海外商品市場で17日、20日と原油や金、銅の先物相場 が全面高となったことを受け、総合商社や鉱業、非鉄金属といった資源 関連業種も収益への好影響を期待した買いを集めそう。

コクヨやヤマハに売りか

半面、企業の設備投資減少、消耗品の買い控えが重なり、09年12 月通期の連結純利益予想を18億円から2億円に89%引き下げたコクヨ が売られる公算が大きい。4-6月期の連結営業損益が赤字に転落した もようと、18日付の日本経済新聞朝刊で伝わったヤマハ、バークレイ ズ・キャピタル証券が投資判断を新規に「アンダーウエート」とした住 友林業も下げそう。

--取材協力:Patrick Rial Editor:Shintaro Inkyo、Makiko Asai

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