CIT債が上昇、社債保証コストは低下-債権者との緊急融資合意で

20日の米金融市場では、商業金融 CITグループの社債価格が上昇し、社債保証コストは低下した。同 社が債券保有者の示した30億ドルのつなぎ融資受け入れで合意し、破 たん回避に向けて時間を得たことが手掛かりとなった。

来月償還を迎えるCITの10億ドルの変動利付債は過去最大の上 昇。期間5年の社債保証コストは低下したものの、今回の融資が一時 しのぎにすぎず、他の債券保有者にとって回収可能価値が低下すると の懸念から、依然として86%のデフォルト(債務不履行)の可能性を 織り込んだ水準で取引されている。

期間2年半の融資により、CITは債務圧縮に向け、債券保有者 と合意に達するための時間的猶予が得られる。同社は過去8四半期で 30億ドルの損失を計上し、その後追加支援を要請したが、政府はこれ を拒否した。

クレジットサイツのアナリスト、アダム・スティア、デービッド・ ヘンドラー両氏は、今回の融資合意は単に破たんを遅らせるだけかも しれないとみている。両氏は20日付のリポートで、「つなぎ融資では、 実行可能な資金調達モデルを欠くというCITの根本的な問題を解決 できない」と指摘した。

米金融取引業規制機構(FINRA)の債券価格報告サービス、 トレースによると、ニューヨーク時間午後4時32分(日本時間21日 午前5時32分)現在、CITの変動利付債(8月17日償還)の価格 は額面1ドル当たり約17.1セント上昇し87.6セント。

フェニックス・パートナーズ・グループによれば、CIT債の期 間5年の前払い保証料は5.5ポイント下げて39%。これはCIT債 1000万ドルに対する保証料が年間50万ドル(額面の5%)に加え、前 払い分として390万ドルかかることを意味する。

バークレイズ・キャピタルによれば、北米の投資適格級企業125 社で構成するマークイットCDX北米投資適格指数のスプレッドはニ ューヨーク時間午後4時21分(日本時間21日午前5時21分)現在、 6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し125bp。CDS スプレッド1bpは債務1000万ドルに対する期間5年の年間保証料 1000ドルに相当する。

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