米国債(17日):反落、住宅指標を好感-10年債3.65%

米国債相場は反落。週間ベースで は6週間ぶりの下落となった。米商務省が発表した6月の住宅着工件 数が増加したことで、住宅市場の安定化とリセッション(景気後退) 緩和の可能性が新たに示唆されたことが背景。

10年債利回りは上昇。6月の米住宅着工件数は前月比3.6%増の 58万2000戸と、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予 想中央値の53万戸を上回った。朝方の取引では、インドネシア・ジャ カルタで8人が死亡した爆弾事件を受け国債の安全性に対する需要が 増大、利回りは低下していた。

ドゥワイト・アセット・マネジメント(バーモント州バーリント ン)のチーフ・エコノミック・ストラテジスト、ジェーン・キャロン 氏は「債券相場は住宅着工件数の増加に完全に不意打ちを食らった」 と指摘。「市場はそれを明るい兆しだと捉えた」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時52分現在、10年債利回りは前日比9ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01ポイント)上昇の3.65%。10年債(表面利率3.125%、 2019年5月償還)価格は23/32下げた95 22/32。

住宅購入は借り入れコストの低下と価格の下落で一段と容易にな っており、販売不振に歯止めをかけ、大恐慌以来最悪の住宅不況から の脱却に貢献している。5月の住宅着工件数は56万2000戸と速報値 から上方修正。先行指標となる6月の住宅着工許可件数は8.7%増の 56万3000件で年初来の高水準を記録した。

「住宅着工はやめるべきだ」

創業100年を超える米商業金融CITグループは16日、破たんを 回避するため、融資確保に向け金融機関と交渉中であることを明らか にした。同社は米連邦預金保険公社(FDIC)の債務保証制度の利 用を認可されていない。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMC O)の市場ストラテジスト、トニー・クレセンツィ氏は、政府がCI Tの破たんを放置した場合、金融システムが政府の介入なしでも安定 を維持できるとの見方を示すことになると述べた。クレジットサイツ によれば、CITは破産申請を回避するには最大60億ドルが必要にな る可能性がある。

サンアメリカ・アセット・マネジメントの運用担当者、マイケ ル・チア氏は「CITの融資交渉がまとまる可能性や住宅着工統計に 対する反射的な反応が国債への売り浴びせにつながった」と指摘。 「こうした反射的な反応は現状をはき違えている。これまでは堅調な 住宅着工件数は経済にとって好ましいものだった。しかし、今は膨大 な住宅在庫が積み上がり価格をすでに押し下げている。住宅着工はや めるべきだ。2006年とは違う」と述べた。

イールドカーブ

2年債と10年債の利回り格差は2.62ポイントに拡大。PIMC Oによると、米景気回復に伴いイールドカーブ(利回り曲線)は過去 最高水準へとスティープ化(拡大)する可能性がある。

利回り曲線は短期債の利回りが低下、または長期債利回りが上昇、 もしくは両方が同時に起こるとスティープ化する。通常は投資家が景 気回復を見込む際に拡大。経済成長に伴うインフレ加速リスクの見返 りを求めるためだ。

国債相場は朝方上昇。インドネシア・ジャカルタ市内2つのホテ ルで8人が死亡、50人以上が負傷する爆弾事件が起きたことが背景。 同国でテロ事件が起きたのは2005年以来で初めて。

S&P500種株価指数構成銘柄のうち38社が8日以降に発表した 決算は、市場予想を平均16%上回った。ブルームバーグがまとめたア ナリスト調査によると、企業業績は4-6月に平均35%減益、7-9 月には平均21%減益となる見込み。

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