野村:バークレイズと東京オフィス「交換」協議-ヒルズ撤退へ

野村ホールディングスが英バークレ イズと東京のオフィスを相互交換することで協議を始めたことが複数 の関係者の話で明らかになった。リーマン・ブラザーズからの事業継承 に伴い拠点としていた六本木ヒルズから退去し、人員移動や経営資源の 集約を進めてリーマン買収効果を最大化する。

野村は来年3月末をめどに六本木の森タワーに勤務する全社員を 投資銀行本部のあるアーバンネット大手町ビルに移動する方針。一方、 野村と現在同じビルに入っているバークレイズ・キャピタル証券は従業 員750人を六本木ヒルズのオフィスに移す計画だ。その際、互いの空き スペースを使えないか協議を進めている。

野村は旧リーマンのアジア・欧州事業を、バークレイズは米事業を それぞれ買収し、アジアなど海外事業をめぐり競合関係を強めてきた。 特にバークレイズは日本でも元リーマン社員など100人近くを採用す るなど株式調査や営業部門を拡大してきた。しかし、移転協議が成立す れば、今回は野村を側面からサポートする立場となる。

東京で不動産投資・証券化コンサルティングを営むアイビー総研の 関大介代表は、「金融機関がオフィス拠点を交換するというのは極めて 異例だが、それぞれにメリットがある」と指摘。「バークレイズは六本 木に多い外資系企業とのネットワークを強化でき、野村は日本の金融中 心地に機能を集約・強化できる」と分析した。

野村広報担当の並川徹氏とバークレイズ広報担当の林原麻里子氏は 両社のオフィス移転交渉について、ブルームバーグ・ニュースの取材に 対してコメントを控えた。

森ビル、NTT都市開発と交渉

世界を金融危機に陥れた「リーマン・ショック」は日本の証券界の 勢力地図を塗り替えた。三菱UFJフィナンシャルグループは米モルガ ン・スタンレーと証券業務の統合で合意、三井住友フィナンシャルグル ーも米シティグループの部門買収などで投資銀行業務を強化する計画。 野村やバークレイズを取り巻く競争環境は厳しさを増している。

現在、野村は森タワーの29階から33階に、バークレイズはアーバ ンネットの15階にオフィスを構える。CBリチャード・エリス・グル ープによれば、東京のオフィス相場はロンドンを追い抜き世界最高。昨 秋から投資銀行、株式部門を強化しているバークレイズは米ゴールドマ ン・サックスも入る森タワーの広いスペースで拡大を図る。

アイビー総研の関代表は、「森タワーとアーバンネットはそれぞれ の地域を代表するフラッグシップ」という。森タワーの1フロアあたり の面積は約4600平方メートル、賃料は一坪あたり約4万円。一方、アー バンネットは約3300平方メートルで賃料は同約4万5千円となってい る。

野村とバークレイズは今後、ビルの所有者である森ビル、NTT都 市開発と交渉を進め、年内には結論を出す方針。交渉が難航すれば、計 画は白紙に戻る可能性がある。

--取材協力 松山かの子 鷺池 秀樹 Editors:Hidekiyo Sakihama

Kazu Hirano

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