中国企業が自社の「模造品」への特許侵害で米小売業者らを提訴

カーナビゲーション機器のダ ッシュボード取り付け具の特許を侵害したとして、中国のメーカー が今月2日、米ベスト・バイやウォルマート・ストアーズなど小売 業数社を相手取った訴訟をテキサス州の連邦地裁に起こしたことが 明らかになった。中国企業による米国内での特許侵害訴訟は異例。

この中国メーカーは江蘇省常州に本拠を置く常州市亜細亜吸 能電子科技。同社は複数の小売業者が常州市亜細亜のライバル企業 が生産した製品を販売することで、同社が特許を持つカーナビ取り 付け具のデザインを侵害していると主張。賠償金の支払いとデザイ ンの使用差し止めを求めている。特許は今年3月に付与された。

今回の訴訟は、米国の特許制度を利用する中国企業の増加ぶ りを反映している。米特許商標庁(PTO)によると、中国本土居 住者(香港とマカオ除く)による米特許出願件数は2000-08年 度に12倍になった。

米特許侵害訴訟で韓国企業の代理人を務めることが多い法律 事務所フィッシュ・アンド・リチャードソン(ワシントン)のブラ イアン・ネスター弁護士は「中国勢は米国の特許制度を活用できる ほど洗練されつつある」と指摘。「米国で訴訟を起こす中国企業は 今後増えるだろう」との見通しを示した。

米特許取得の中国企業が増加

常州市亜細亜の代理人、チャド・ナイデッガー弁護士は、同 社は米国で市場シェアを握る方針であり、「典型的な中国製の模造 品」に対処するため訴訟を起こしたと説明。また、この取り付け具 を製造した業者1社に対して、中国の特許2件を侵害したとして、 中国内で訴訟を起こしていることを明らかにした。

ウォルマートの広報担当ミシェル・ブラッドフォード氏は、 同社はまだ訴状を受け取っていないと述べ、コメントを控えた。ベ スト・バイの広報担当ケリー・グレーラー氏は、訴訟に関するコメ ントを求める取材に返答していない。

ネスター弁護士は今回の訴訟について、中国企業が取得した 米国特許の侵害を訴えた最初のケースではないかと述べた。

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