NY外為:円上昇、CIT交渉決裂で高利回り資産需要減

ニューヨーク外国為替市場では 円がユーロに対して4日ぶりに上昇。米商業金融CITグループが 米政府からの資金取り入れ交渉が決裂したことを明らかにしたほか、 フィラデルフィア連銀の発表した同地区の製造業景況指数が落ち込 んだことから、高利回り資産への需要が後退し、その結果円に買い が入った。

ニュージーランド(NZ)ドルはドルに対して大幅下落。格付 け会社フィッチ・レーティングスがニュージーランドの長期ソブリ ン格付け見通しを引き下げたと発表した。米ニューヨーク大学のヌ リエル・ルービニ教授(経済学)がリセッション(景気後退)は年 内に終わるとの見方を示したことから米株が上昇、円は上げ幅を縮 小した。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のシニ ア為替ストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏は「過去数週 間の為替の動きはジェットコースターのようだ。この日もそうだっ た」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時18分現在、円は対ユーロで0.2%上 昇して、1ユーロ=132円70銭(前営業日は同132円95銭)。ド ルはユーロに対して0.3%下げて1ユーロ=1.4147ドル、前日は

1.4107ドルだった。円は対ドルで0.5%上げて1ドル=93円80銭 (前日は94円23銭)。

NZドル下落

NZドルは米ドルに対してほぼ変わらずの1NZドル=64.84セ ント。一時は最大1.5%安まで売り込まれた。フィッチはニュージ ーランドの長期ソブリン格付け見通しを「安定的」から「ネガティ ブ(弱含み)」に引き下げたと発表した。同国の経済見通しや経常 赤字の規模を懸念材料に挙げている。

ユーロ・円の為替レートとS&P500種株価指数の60日間の相 関関係指数は0.67と、2月末の0.48から上昇した。同指数で1は 為替レートとS&P500種が同方向に動くことを示唆する。

対米証券投資

米財務省が16日に発表した5月の対米証券投資統計によると、 外国の政府と投資家の中長期金融資産取引額は外国人からみて198 億ドルの売り越しとなった。中国は米国債保有を380億ドル増やし、 総額は8015億ドルとなった。

中国人民銀行(中央銀行)は15日、同国の外貨準備高が初めて 2兆ドルを上回ったと発表した。

ドイツ銀行の通貨戦略世界責任者のバイラル・ハフィーツ氏 (ロンドン在勤)は、「中国の外貨準備があるからこそ、米国は他 国よりも多額の財政赤字を許している。中国側は外貨準備の多様化 を望んでいることを示唆するが、統計をみるとそれは計算された上 でのレトリック(表現)であることが示唆される。ドルを見捨てる ことはない」と述べた。

CITの見通し

円は対ユーロで約1週間ぶり安値から上昇。CITは前日遅く に当局との資金支援をめぐる交渉が決裂したことを明らかにし、 「米政府から追加支援が提供される明確な可能性はない」との文書 を発表した。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は今 週、連邦政府の支援がなければCITは破たんの危機に直面すると 指摘していた。

米フィラデルフィア連銀が16日に発表した7月の同地区製造業 景況指数はマイナス7.5と、前月のマイナス2.2からマイナス幅が 拡大した。同指数のゼロは景気拡大と縮小の境目を示す。ブルーム バーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の予想中央値はマイ ナス4.5だった。

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