円反発、米CIT破たん懸念でリスク許容度低下-米企業決算に注目

東京外国為替市場では円が反発。 米商業金融CITグループの破たん懸念から投資家のリスク許容度が 低下するとの思惑が強まり、資源国通貨や相対的に金利の高い通貨か ら円に資金を戻す動きが優勢となった。

ユーロ・円相場は前日の海外市場で今月7日以来となる1ユーロ =133円40銭まで円安が進んだが、この日の東京市場では一時、131 円85銭まで円の買い戻しが進行。ドル・円相場も海外市場で付けた同 8日以来の円安値、1ドル=94円46銭を抜けられず、午後には93円 73銭まで値を戻す場面が見られた。

みずほコーポレート銀行国際為替部の時田剛調査役は米株高を背 景に円の買い持ち高の整理が進んだため、東京市場では売り買い攻防 の展開が予想されたが、CITの破産法申請の可能性が報じられたこ とで、円を買いたい向きに軍配が上がっている、と説明。今後の展開 については「米個別企業の決算が引き続き注目」と語った。

一方、朝方発表された中国の4-6月(第2四半期)の国内総生 産(GDP)伸び率は前年同期比7.9%と、市場予想をわずかながら 上回ったものの、事前に伝わった中国紙報道と一致したため、目立っ た反応は見られなかった。

米CIT破たん懸念

米経済専門局CNBCは16日、CITグループが17日に連邦破 産法11条の適用を申請する見通しだと伝えた。CITは15日に米連 邦政府から恐らく追加支援を得られないだろうとし、アドバイザーと 他の選択肢を検討していることを明らかにしていた。

米金融不安の再燃懸念から為替市場では高金利通貨を売り、超低金 利の円を買い戻す動きが活発化。カナダロイヤル銀行債券為替部の高安 佳子部長は、「米株価指数先物が下落していることもクロス円(ドル以 外の通貨の対円相場)の重しとなっており、クロス円の売り(円買い) によりドル・円も伸び悩む格好になっている」と説明していた。

また、円と並ぶ超低金利のドルにも買い戻し圧力がかかり、対ユー ロでは1ユーロ=1.41ドル台前半から1.40ドル台後半までドル買い が進んだ。

米決算動向を注視

米国ではこの日、JPモルガン・チェースやグーグル、IBMの決 算が発表される。また、先週分の新規失業保険申請件数や7月の住宅市 場指数も発表される予定で、強めの内容となれば、海外市場で再び「株 高・円安」の流れが再び強まる展開も予想される。

みずほコーポレート銀の時田氏は、米金融支援策の「『出口』の距 離感を測るという意味において、米個別企業の決算がどうなるかという のはひとつの見所」で、株式市場に影響を与えるという意味でも決算動 向は注目に値する、と指摘している。

前日には半導体の米インテルの決算内容や予想を上回る米経済指標 を好感し、欧米株が大幅続伸。16日の東京株式相場も上昇したが、午 後にはCITの経営不安などから上げ幅を縮小している。

--取材協力:吉川淳子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama,

Hidenori Yamanaka

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