米カルパース、大手格付け3社を提訴-10億ドルの投資損失めぐり

米最大の公的年金基金、カリフォ ルニア州職員退職年金基金(カルパース)は今月9日、「極めて不正確 な」リスク査定により、10億ドル(約940億円)の損失を被ったとし て、大手格付け会社3社を相手取り同州地裁に訴えを起こした。

カルパースは訴状で、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)、 ムーディーズ・インベスターズ・サービス、フィッチ・レーティング スの3社は「概念に深刻な欠点がある上に、不適切な」手段で中期債 やコマーシャルペーパー(CP)を分析したと主張した。

格付け3社がそろって、ストラクチャード・インベストメント・ ビークル(SIV)と呼ばれる簿外運用会社のチェーン・ファイナン ス、スタンフィールド・ビクトリア・ファンディング、シグマ・ファ イナンスの3社に最上級格付けを付与したのを受け、カルパースは 2006年、これら3社に投資。3社は2007、08年に相次ぎ破たんし、カ ルパースに対してデフォルト(債務不履行)に陥った。3社の原資産 は、高リスクのサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローンが 大半を占めていたという。

カルパースの資産は1730億ドル。計160万人余りに上るカリフォ ルニア州職員や退職者および扶養家族の退職年金を運用している。

S&Pの親会社マグロウヒルの広報担当スティーブ・ワイス氏は 「この訴訟には法律や事実関係の根拠がないため、当社は棄却を求め る方針だ」と説明。ムーディーズの広報担当トニー・ミレンダ氏、フ ィッチの広報担当ケビン・ドゥイグナン氏はコメントを求める電話取 材に対してこれまでのところ返答していない。

マグロウヒルの15日株価終値は、前日比1.21ドル高の32.08ド ル。ムーディーズは77セント高の28.73ドル。フィッチは株式非公開。

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