今日の国内市況:TOPIXは小反落、債券堅調-円下落・決算注視

東京株式相場は、TOPIXが小 幅反落。企業業績の行方を見極めたいとのムードが強い中、きのうの米 国で金融株が下落した流れを受けた。公募増資の値決め期間入りで、株 主利益の希薄化懸念が根強いみずほフィナンシャルグループが急落する など、銀行は東証1部33業種の下落率首位。不動産や建設、情報・通 信株も安かった。

TOPIXの終値は前日比2.20ポイント(0.3%)安の866.37、日 経平均株価は7円44銭(0.1%)高の9269円25銭と小幅に続伸。東証 1部の値上がり銘柄数は712、値下がり855。東証業種別33指数の騰落 状況は値上がりが化学、電機、鉄鋼、海運、小売、精密機器など17、 値下がりは銀行、情報・通信、輸送用機器、不動産、医薬品、建設など 16。

半導体メーカー最大手の米インテルの決算を好感して始まったが、 上値での戻り売り圧力の強さから午後にかけてじりじりと安くなった。 朝方は上昇傾向を強めたインテルとの関連性が深いイビデンや新光電気 工業、日本特殊陶業など半導体パッケージメーカー株も伸び悩み。

ゴールドマン・サックス・グループやインテルの決算は無事通過し た半面、15日にはザイリンクス、16日はグーグルやJPモルガン・チ ェースなど、今週は連日重要な企業決算が相次ぐため、手控えムードは 強かった。

業種面で下落をリードしたのは銀行。きのうの米国株市場では、金 融機関の業績を見極めたいとの姿勢が強い中、商業用不動産などの評価 損や資産償却が業績を圧迫するとの懸念から金融株が下げた。中でも、 東証1部売買代金1位のみずほFGは4%安と急落し、銀行指数の下落 寄与度2位となった。

また、33業種の下落率2位は不動産。野村証券は14日付で、日本 株ポートフォリオにおける住宅・不動産セクターの判断を「アベレー ジ」から「アンダー」へ引き下げた。

債券は小幅高-株価軟調で

債券相場は小幅高(利回りは低下)。日経平均株価が伸び悩んだこ とを受け、投資家からの買いが次第に増えた。日本銀行は企業金融支援 策の延長を決定したが、相場への影響は限定的だった。

東京先物市場の中心限月9月物は、前日比14銭安の138円40銭で 始まり、直後に16銭安の138円38銭まで下げた。その後は徐々に買い が優勢となり、午後に入ると19銭高の138円73銭まで上昇した。結局 は10銭高の138円64銭で終了。日中売買高は2兆2838億円。

現物債市場で新発10年物の302回債利回りは、前日比変わらずの

1.335%で始まった後、午後に0.5bp低い1.33%をつけた。その後は

1.335%で推移した。5年債入札の前日にもかかわらず、新発5年債利 回りは0.5bp低い0.675%に低下した。

新発2年債利回りは1bp高い0.26%に上昇。日銀が企業金融支援 特別オペなどを12月末まで延長すると発表したが、市場では来年3月 末までの延長を見込む声が多かったため、ユーロ円金利先物が軟化(金 利は上昇)している影響を受けたもようだ。

日銀は同日開いた金融政策決定会合で、9月末に期限となるコマー シャルペーパー(CP)と社債の買い入れ、企業金融支援特別オペを 12月末まで延長することを全員一致で決定したと発表。政策金利は

0.1%前後に維持し、長期国債の買入額も月1.8兆円に据え置いた。

財務省は16日に5年利付国債の価格競争入札を実施する。表面利 率(クーポン)は前回入札より0.2ポイント低い0.7%が予想されてい る。発行予定額は前回債より3000億円増の2兆3000億円程度。

円が対ユーロで一段安

東京外国為替市場では、円が午後の取引でユーロに対して下げ幅を 拡大。一部米企業の決算好調を背景に、アジアの株式市場がほぼ全面高 となったほか、米国の株価指数先物がプラスで推移。比較的金利の高い 通貨に対して円の売り圧力が強まった。

この日は比較的金利の高いオーストラリア・ドルなどクロス・円 (ドル以外の通貨と円の取引)で円売りが先行。ユーロ・円相場は午前 に1ユーロ=130円96銭まで円が下落。午後遅くに再び円売り圧力が 強まり、一時131円40銭と、5営業日ぶりの円安値を付けた。

ドル・円相場は高利回り通貨に対し、低金利のドルと円の売りが交 錯する格好。午前に一時1ドル=93円66銭まで円が下落したが、午後 には93円26銭までドル安・円高が進んだ。

米金融大手ゴールドマン・サックス・グループが14日発表した4 -6月期決算は、純利益が1株当たり4.93ドルと市場予想を上回った。 前日の米株式相場はプラスを維持して取引を終了。株価の予想変動率の 指標であるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指 数(VIX指数)は昨年9月以来の水準まで低下した。

米株式市場の取引終了後に半導体メーカー世界最大手のインテルが 発表した7-9月の売上高と利益率見通しが市場予想を上回り、株価指 数先物がプラスで推移。海外市場での株高が期待される。

このため、投資避難的なドル買いの動きが鈍化。ユーロ・ドル相場 は東京市場で一時1ユーロ=1.4070ドルと、4営業日ぶりのドル安値 を付けた。

米国時間には企業決算のほか、先月23、24日に開かれた米連邦公 開市場委員会(FOMC)の議事録や鉱工業生産などの経済指標も発表 される。

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