元フォートレスの古志鵬氏、マクロ戦略でアジアのヘッジファンド計画

ヘッジファンド運用会社、米フォ ートレス・インベストメント・グループで香港オフィス責任者を務め ていた古志鵬(スタンリー・クー)氏(34)は、マクロ経済の分析に 基づくアジア中心のヘッジファンドを設定する計画だ。投資家向けの マーケティング資料から明らかになった。

この計画に詳しい関係者2人によれば、古氏が運用する「ミネル バ・マクロ・ファンド」は8月初めに投資を開始。ブルームバーグ・ ニュースが入手した資料では、同ファンドは流動性が高く規模の大き い市場で株式、金利、通貨、商品を取引し、年間リターン(投資収益 率)、プラス12-22%を目指す。

金融機関が2007年以来、合わせて約1兆5000億ドル(約140兆 円)の貸倒損失と評価損を計上するに至った今回の金融危機を背景に、 投資会社や銀行はアジア事業の縮小を迫られた。国際的な企業を退社 したマネジャーやトレーダーは、これまでアジアではあまり用いられ なかった戦略を活用するヘッジファンドを立ち上げている。

トリプルAパートナーズの香港在勤マネジングディレクター、ポ ール・スミス氏は「アジアの投資銀行の自己勘定取引部門の縮小と、 大規模なグローバルマルチストラテジー戦略のヘッジファンドが閉 鎖・縮小した結果、急速に伸びている分野はマクロと債券だ」と説明。 「市場は才能で溢れている。問題は、新規ファンドへの新たな資本が 乏しいことだ」と指摘した。

マクロ戦略

米調査会社ヘッジファンド・リサーチによると、資産家ジョージ・ ソロス氏も採用しているマクロ戦略のファンドがアジアのヘッジファ ンド全体に占める割合は1-3月(第1四半期)末の時点で7.3%に とどまっている。世界ではこの割合は20%近くに達する。一方、アジ アでは株式ヘッジファンドが約53%と、世界の31%と比べ多い。

古氏に電話取材を求めたが、コメントは得られなかった。

同資料によると、アジアの「経済成長の加速と資本市場のさらな る成熟が他の地域を上回る全体的なリターンの機会を提供する」こと から、ミネルバ・ファンドは投資の半分以上をアジアで行う方針。

古氏は、昨年を含め12年連続でマクロ取引によりプラスの成績を 挙げたという。同氏は2005年にフォートレスの香港オフィスを立ち上 げ、昨年12月まで運用責任者を務めた。フォートレスに入社する前は、 米ゴールドマン・サックス・グループで7年余り、東京と香港を拠点 に通貨や金利などマクロ商品を手掛けたという。

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