TOPIXは小反落、金融や不動産株中心に下げ-インテル効果限定的

東京株式相場は、TOPIXが小 幅反落。企業業績の行方を見極めたいとのムードが強い中、きのうの米 国で金融株が下落した流れを受けた。公募増資の値決め期間入りで、株 主利益の希薄化懸念が根強いみずほフィナンシャルグループが急落する など、銀行指数は東証1部33業種の下落率首位。不動産や建設、情 報・通信株も安かった。

TOPIXの終値は前日比2.20ポイント(0.3%)安の866.37、日 経平均株価は7円44銭(0.1%)高の9269円25銭と小幅に続伸した。

住信アセットマネジメントの三沢淳一株式運用部長は、「米企業の 決算は全体的な需要動向を見極めるには指標になるが、日本企業は売り 上げ回復だけでは多くを期待できない状況にある」と指摘。しばらくは 4-6月期における日本企業のコスト削減への対応を見極めながら、も み合い相場が続くだろうと予想している。

半導体最大手の米インテルが14日発表した4-6月期売上高と7 -9月期見通しが、ともにアナリスト予想を上回ったことを好感して高 く始まったものの、上値での売り圧力の強さから午後にかけてじりじり と安くなった。朝方は上昇傾向が強かったインテルとの関連性が高いイ ビデンや新光電気工業など半導体パッケージメーカー株も伸び悩んだ。

ゴールドマン・サックス・グループやインテルの決算を無事通過し た半面、15日にはザイリンクス、16日はグーグルやJPモルガン・チ ェースなど「今週は連日重要な企業決算が出てくる」(大和証券SMB Cグローバル・プロダクト企画部の西村由美情報課次長)として、手控 えムードは強かった。

米金融株安、みずほFは希薄化警戒

下落をリードしたのは銀行株。きのうの米国株市場では、金融機関 の業績を見極めたいとの姿勢が強い中、商業用不動産などの評価損や資 産償却が業績を圧迫するとの懸念から金融株が下げた。三菱UFJ投信 運用戦略部の石金淳シニアストラテジストは、「実体経済はいまだ低迷 しており、不況による不良債権はじわじわと増加している。今回は不況 の規模も大きいため、不良債権もより大きく出やすい」と指摘する。

中でも、東証1部売買代金1位のみずほFGは4%安と急落し、銀 行指数の下落寄与度2位。コスモ証券エクイティ部の堀内敏一課長によ ると、「増資の値決め期間に入ったことで、株式の希薄化を最後に織り 込む状況となっている」という。

33業種の下落率2位は不動産。野村証券は14日付で、日本株ポー トフォリオにおける住宅・不動産セクターの判断を「アベレージ」から 「アンダー」へ引き下げている。

東証1部の値上がり銘柄数は712、値下がり855。東証業種別33指 数の騰落状況は、値上がりが化学、電気機器、鉄鋼、海運など17、値 下がりは銀行、情報・通信、輸送用機器、不動産、建設など16。

化学や電機株は堅調

半面、化学や電機株が貢献して日経平均は小幅続伸した。コスモ証 の堀内氏は、「市場のセンチメントは景気や業績に対して悲観に振れて いたが、インテル決算で企業業績が改善の方向に向かっていることが再 認識された」との見方を示す。

運賃市況が反発した海運株も高く、海運指数は33業種の上昇率で 首位。「海運はバリュエーションからは割安な水準まで売り込まれてお り、運賃市況の好材料が前向きに評価されやすい状況にあった」(住信 アセットの三沢氏)という。

個別の材料銘柄では、東芝と計器事業の一部を統合し、新会社を設 立することで合意した東光電気が値幅制限いっぱいのストップ高。UB S証券が新規に投資判断を「買い」としたITホールディングスが急伸 し、ゲームソフト「ドラゴンクエスト9」の国内出荷が300万本を突破 したスクウェア・エニックス・ホールディングスは7日ぶり反発した。

半面、10年5月期の連結営業利益が6.9%減見通しの東洋電機製造 が反落。東証1部売買代金上位ではNTTドコモ、ソフトバンク、NT Tなど通信株が安く、値下がり率上位には長谷工コーポレーション、あ おぞら銀行、中央三井トラストホールディングスなどが並んだ。

新興市場は続伸

新興市場は続伸。ジャスダック指数の終値は前日比0.14ポイント (0.3%)高の46.94、東証マザーズ指数は12.08ポイント(3%)高の

415.11、大証ヘラクレス指数は8.12ポイント(1.4%)高の584.44。

個別の材料銘柄では、4-6月期の連結経常利益が前年同期比 75%増となったもよう、と15日付の日本経済新聞朝刊が報じたオリコ ンがストップ高比例配分。モルガン・スタンレー証券が新規にオーバー ウエートとした日本マイクロニクスは大幅続伸。売買代金上位では、セ ブン銀行、ミクシィ、JCLバイオアッセイが上げた。

半面、1-6月期連結純損益が一転して赤字になったようだと発表 した船井財産コンサルタンツがストップ安比例配分となり、売買代金上 位では楽天、サイバーエージェント、ハドソンが下げた。

--取材協力:近藤 雅岐 Editor:Shintaro Inkyo、Makiko Asai

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