債券相場は小幅高、株伸び悩みで買い-日銀企業支援延長の影響限定

更新日時

債券相場は小幅高(利回りは低 下)。日経平均株価が伸び悩んだことを受けて、投資家からの買いが次 第に増えた。日本銀行は企業金融支援策の延長を決定したが、相場への 影響は限定的だった。

大和証券SMBCチーフストラテジストの末沢豪謙氏は、「朝方は 米金利上昇や株高を受けて下がったが、押し目買いが入って戻した。日 銀決定会合の結果は、おおむね予想通りで影響は出ていない。現物債は 底堅いが、あすに5年債入札を控えて動意は薄い」と述べた。

東京先物市場の中心限月9月物は、前日比14銭安の138円40銭で 始まり、直後に16銭安の138円38銭まで下げた。その後は徐々に買い が優勢となり、午後に入ると19銭高の138円73銭まで上昇した。結局 は10銭高の138円64銭で終了。日中売買高は2兆2838億円。

日経平均株価は続伸して開始し、朝方に71円高まで上昇したが、 その後は伸び悩んで、午後に入ると一時は下げに転じた。結局は、前日 比7円44銭高の9269円25銭で取引を終えた。

新発10年債利回りは1.335%

現物債市場で新発10年物の302回債利回りは、前日比変わらずの

1.335%で始まった後、午後に入って若干水準を切り下げ、0.5bp低い

1.33%をつけた。午後3時44分時点では変わらずの1.335%で推移して いる。また、5年債入札の前日にもかかわらず、新発5年債利回りは

0.5bp低い0.675%で推移している。

みずほ証券チーフマーケットエコノミストの上野泰也氏によると、 「米債安にもかかわらず、押し目買い意欲が強い。益出しで売却しても 買いを入れざるを得ない」という。

一方、新発2年債利回りは1bp高い0.26%に上昇している。日銀 が企業金融支援特別オペなどを12月末まで延長すると発表したが、市 場では来年3月末までの延長を見込む声が多かったため、ユーロ円金利 先物が軟化(金利は上昇)している影響を受けたもようだ。

日銀、企業金融支援策を12月末まで延長

日銀は、同日開いた金融政策決定会合で、9月末に期限となるコマ ーシャルペーパー(CP)と社債の買い入れ、企業金融支援特別オペを 12月末まで延長することを全員一致で決定したと発表した。政策金利 は0.1%前後に維持した。長期国債の買入額も月1.8兆円に据え置いた。

カリヨン証券チーフエコノミストの加藤進氏は、「予想通り政策金 利は据え置き。景気判断を上方修正したが、実質国内総生産(GDP) 見通しは若干下方修正。シナリオ通りの動きだが、景気回復に警戒的な 姿勢を示し、緩和的なスタンスを継続した」と説明した。

企業金融支援策延長に関して、加藤氏は「取りあえず年末まで延長 を決め、企業金融に万全を期すことも示した。ただ、各国中銀が量的緩 和からの出口戦略を言い始めており、どこまで必要かは手探り状態。6 カ月先までみて年末で終るのか、必要ならさらに延長するのか、様子を 見ながら判断していくことを示した」と語った。

あす5年債入札、クーポン0.7%か

財務省は16日に5年利付国債の価格競争入札を実施する。表面利 率(クーポン)は前回入札の83回債より0.2ポイント低い0.7%が予想 されている。発行予定額は前回債より3000億円増の2兆3000億円程度。

三菱UFJ証券債券ストラテジストの稲留克俊氏は、「水準調整で 買いやすさがあり、消化に不安なし」として、無難な結果を予想してい る。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE