TB利回り2週連続で上昇、投資家の需要減少で-国債大量償還以降

財務省が実施した国庫短期証券(T B)3カ月物入札は、落札利回りが2週連続で上昇した。6月の国債 大量償還以降、積極的に購入していた投資家の需要が減少しているた めだ。ディーラーの在庫の積み上がりとともに、過度に低下していた 利回り水準が徐々に修正されている。

TB40回債(償還10月19日)の入札結果は、最高利回りが前回 比0.4ベーシスポイント(bp)高い0.1582%、平均利回りも0.4bp上 昇の0.1557%。入札前(WI)取引は0.155%だったが、入札後は

0.1575%付近でも売りが見られた。36回債(償還10月5日)や38回 債(償還10月13日)も0.155%の売りが出ていた。

TB3カ月物の落札利回りは前回の入札で8週間ぶりに上昇。6 月22日の国債大量償還を受けて低下が進んでいたが、7月1日入札で 償還日が9月期末を越えた36回債から投資家の需要が減少。ディーラ ーは在庫が積み上がっているため、日銀のTB買い切りオペに対して は売りが膨らんだ。

東短リサーチの寺田寿明研究員は、「6月の国債償還で利回りが過 度に低下していた反動が出ている。中長期債に資金が流れた部分もあ るだろう。今後は投資家の目線が中心になり、3カ月物は0.16%あっ てもおかしくない」という。

国債の大量償還で短期商品全般に利回りが下がり過ぎていた面が あり、発行量の多いTBは資金余剰感が薄れることで水準が修正され てくる可能性がある。国内証券のトレーダーは、銀行も余資運用に困 るほどではなく、目線の水準に届かないものは買われないと指摘する。

3カ月物は償還日が9月期末を越えている。日銀の全店共通担保 オペ(期日10月15日)では落札金利が0.14%まで低下したが、国内 大手銀行の資金担当者は、期末越えのプレミアム(上乗せ金利)がま だ意識されていないという。3カ月物のTIBOR(東京銀行間貸出 金利)は下げ渋りが鮮明になっている。

現先オペ金利は低下

ディーラーの資金手当ての手段となる国債買い現先オペは、スポ ットネクスト物(16日-17日)の最低金利が前日比1bp低い0.13% になった。15日の準備預金の積み最終日を越えたため。1週間物(16 日-24日)は0.12-0.13%の横ばい水準で需要が根強かった。

レポ(現金担保付債券貸借)は、積み最終日と国債決済が重なる 15日の受け渡し分が一時0.14%まで強含む場面もあったが、この日は

0.12-0.13%程度に落ち着いている。日銀はレポを低位安定させるた め、16日以降も総額2.3兆円の供給額を維持した。

翌日物は0.10%中心

無担保コール翌日物は0.10%を中心に推移。この日は国庫への源 泉税の納付で資金不足になったうえ、準備預金の積み最終期日をあす に控えて最終的な調達需要が指摘された。

短資会社によると、朝方から大手行が0.10%で調達を始め、地銀 や信託も同水準で資金を確保。一部0.12%の取引も見られた。0.1% を下回る取引は少なかった。前日の加重平均は0.104%と、4営業日 連続で強含んだ。

準備預金の積みの進ちょく率かい離幅はプラス1%台と、ほぼ標 準ペース。資金が偏在すれば、銀行間で積みも偏りが生じやすい。こ の日の当座預金は4000億円増の11兆9000億円程度、準備預金(除く ゆうちょ銀)は5000億円増の9兆5000億円程度に拡大された。

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