BNPパリバ:原油価格、今夏中に40ドル台前半まで下落の可能性

ニューヨーク原油先物価格は、米 国の石油製品需要が低迷していることから、8月末ごろまでに1バレ ル=40ドル台前半まで下げる可能性がある。BNPパリバのエネルギ ー・アナリスト、ハリー・チリンギリアン氏は13日、都内でブルーム バーグ・ニュースのインタビューで明らかにした。

チリンギリアン氏は「今夏、米国にガソリン需要期と呼ばれるよ うなものはない」との見解を示した。米国では5月下旬から9月初旬 がドライブシーズンとされている。失業率が9.5%を記録し、ガソリ ン小売価格は2カ月前と比較し上昇、消費者信頼感指数も下落してい ることが、米国のガソリン消費の伸び悩みにつながっていると指摘し た。

米エネルギー省の統計によると、7月3日までの4週間の石油製 品需要は前年同期比5.9%減少している。

失業率の上昇や先行きに対する不透明感の高まりにより、米国の 消費者の間で貯蓄率が「急激に」高まっていることも、石油製品の消 費を鈍らせる一因となったという。そのうえで、チリンギリアン氏は 「中国が世界の景気を救うことはない」と強調。その根拠として米国 の家計支出は10兆ドル(約929兆円)に達していることを挙げた。こ れは日本、中国、フランス、ドイツ、英国の家計支出総計を上回るも ので「世界の消費の中心は依然、米国にある」と指摘した。

6月の米失業率は9.5%と、1983年8月以来の高水準に上昇。景 気後退入りした2007年12月以降、米国では約650万人の雇用が失わ れており、第2次世界大戦後最悪の雇用環境に直面している。

チリンギリアン氏は、今夏に40ドル台前半まで下落した後は在庫 水準の低下などから、年末に向けた原油価格の反発を見込んでいる。 09年第4四半期(10-12月)のNY原油先物平均価格を60ドル、09 年の平均価格を55ドルと予想している。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物8月限は日本 時間午前10時57分、42セント高の60.11ドルで推移している。年初 から現在までの期近限月の平均は52.42ドル。

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