個人マネー活発化、株式投信の設定解約膨らむ-6月概況

投資信託協会が13日発表した6 月の投信概況によると、株式投信の資金流入、流出額とも高水準で、個 人マネーが活発化していることが分かった。差し引き流入額は3631億 円と2008年7月以来の水準に膨らみ、株式相場の上昇に伴う運用増を 合わせ、月末の純資産総額は5月末から1兆1913億円(2.7%)増え て45兆8918億円となった。

東京証券取引所で会見した投資信託協会の乾文男副会長は、「設定 額、解約額とも高水準で、投資家の資金に動きが見られる。昨秋のリー マンショックに端を発したフリーフォールで動けなくなっていた投資家 が、中国やインドといった一部新興国市場の上昇に乗り遅れまいと動き、 投信会社や販売会社もこれにマッチした商品を提供している」と述べた。

6月の株式市場は、TOPIXが3.6%上昇。世界を見ると、米国 株は小動きだったが、中国株はCSI300指数が年初来高値を更新し続 けている。

株式投信の設定額は1兆7259億円と、07年12月の1兆8584億 円以来の高水準。販売主体別では、証券会社が1兆2483億円で07年 11月以来、銀行など金融機関は4736億円で08年7月以来の水準を記 録した。一方、解約額も07年10月以来の1兆3507億円と多かった。

1年半ぶりの設定額多さ、国際株式型が人気

追加型株式投信の商品分類別に資金動向を見ると、国際株式型の資 金純流入額が1689億円に急増した。さらに詳しい分類では、新規設定 されたゲノムや環境関連ファンドのほか、好配当株ファンドなど地域を 限定しない一般型が1423億円と大半を占めた。

ファンドオブファンズの資金純流入額も3552億円と、07年8月 の5870億円以来の水準に膨らんだ。中国株式やグローバルREITと いった商品の販売が好調だった。一方、国内株式型は466億円の資金 純流出に転換、ETF(上場投資信託)でまとまった交換があった影響 で、インデックス型の純流出額は865億円と分類中、最も多かった。 株式投信の純資産総額は5カ月連続で増加し、ことし1月の直近底値 38兆3279億円からは20%増えた。

新設された投資信託でも、主に海外株式で運用する商品の販売が好 調だった。野村アセットマネジメントの「野村ピクテ・ジェネリック& ゲノム・ファンド」が710億円、「野村RCM・グリーン・テクノロ ジー・ファンド」が486億円で運用を開始、大和証券と日興コーディ アル証券では、中国株ファンドの当初募集を停止する人気ぶりだった。 ブルームバーグ・データによると、新規設定された33本の設定額合計 は2870億円で、5月に続きことし2番目に多かった。

公社債投信から資金流出-株に向かった可能性

公社債投信からは2788億円と、08年10月以来のまとまった金額 が純流出した。乾氏は「4、5月に株式などを売却し、その代金を一時 的にMRF(マネー・リザーブ・ファンド)などに置いていたが、それ が株式などの購入に回った可能性がある」との見方を示した。

商品別では、MRFが1545億円、CRF(キャッシュ・リザー ブ・ファンド)が702億円と、比較的短期性の商品からの流出が目立 った。公社債投信全体の月末の純資産総額は前月末比2787億円 (3.1%)減の8兆6469億円と、3カ月ぶりに減少に転じた。

MMF(マネー・マネジメント・ファンド)も377億円減の2兆 5513億円と減少。この結果、公募投信全体の純資産総額は前月末比 8749億円増の57兆901億円となった。増加は5カ月連続。

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