麻生首相:8月30日に総選挙実施、7月21日の週に衆院解散

麻生太郎首相(自民党総裁)は13 日夜、首相官邸で記者団に対し、7月21日の週早々に衆院を解散し、 8月30日に総選挙の投開票を行う方針を表明した。首相は「ここで国 民に信を問いたい。経済対策は引き続き責任ある政党の手で実施しな いといけない」と決意を語った。

これに先立ち、首相は13日昼に開いた政府与党連絡会議などでこ うした方針を自民、公明両党の幹部らに説明。公明党の太田昭宏代表 によると、連絡会議に出席した与党幹部はこれを了承しており、次の 総選挙は麻生首相の下で行われることが事実上、確定した。

首相は同日夜、記者団に対し、自民党内になおくすぶる「麻生降 ろし」について、「辞職をして投げ出す、そういう無責任な態度は取る べきではない。基本的には逃げずに戦わなければならない」と拒否す る考えを重ねて強調した。

解散・総選挙は2005年8月の「郵政解散」以来、4年ぶり。首相 は記者団に対し、北朝鮮貨物検査特別措置法案を今国会で成立させた い考えも示しており、同法案の国会での審議状況を見極めた上で具体 的な解散の日時を最終決断するとみられる。自民党の谷川秀善参院幹 事長は記者団に、首相は7月21日に解散する意向との見方を示してい る。

自民、公明の連立与党から民主党を中心とする野党への政権交代 の是非が最大の争点となる。これに関連し、麻生首相は13日夜、「ど の党が皆さんの生活を守り、日本を守るか。これが争点だ。民主党は 政権交代というのを言っているが、しかし、現実的な政策も財源も示 されていない」と語った。

自民党に厳しい情勢変わらず

中央大学のスティーブン・リード教授(政治学)は同日、ブルー ムバーグ・ニュースの電話取材で、「麻生首相は辞任せず、自分で選挙 に打って出る決断をした」と指摘。「自民党が勝てる可能性は限りなく ゼロに近い。有権者は自民党に失望し、結果がどうであれ民主党に賭 けてみたいと思っている」と述べ、首相が解散に踏み切っても自民党 にとって厳しい情勢は変わらないとの見方を示した。

首相の解散決断を受け、民主、社民、共産、国民新など野党各党 は13日午後、衆院に内閣不信任案、参院に麻生首相の問責決議案をそ れぞれ提出し、与党との対決姿勢を強めている。それに先立ち、民主 党の岡田克也幹事長は国会内で記者団に対し、首相の決断について「解 散すると本気で思っているなら1週間待つ必要はどこにもない。直ち にやればいい」と即刻断行するよう求めた。

麻生首相での選挙は間違いない

麻生内閣の支持率は報道各社による世論調査で10-20%台に低 迷し、12日の東京都議会議員選挙など大型地方選挙で敗北が続いてい た。自民党内では「麻生降ろし」が活発化する気配があったが、党執 行部や公明党が首相の衆院選日程を了承したことで、こうした動きは 事実上、封殺されることになりそうだ。

自民党の古賀誠選挙対策委員長は記者団に対し、麻生首相で総選 挙を戦うことは「間違いない」と語った。

衆院の定数は480。主な政党の現有勢力は自民304(河野洋平議長、 離党が報道されている長崎幸太郎氏を含む)、民主112(横路孝弘副議 長を含む)、公明31、共産9、社民7、国民新5、改革クラブ1、新 党大地1。

現憲法下での解散は21回目。臨時閣議で解散詔書を決定する。詔 書への署名を拒否する閣僚が出れば、首相はこの閣僚を罷免、自身が 兼務することにより解散手続きを進めることができる。その後、天皇 陛下と首相による詔書への署名を経て、解散詔書が衆院議長に手渡さ れる。

-- Editor: Hitoshi Sugimoto, Tetsuki Murotani, Masaru Aoki

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Sachiko Sakamaki

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