今週の米経済指標:小売売上高は増加、鉱工業生産は低下ペース鈍化か

今週の米経済指標は、リセッショ ン(景気後退)が和らいでいる様子を示すとみられる。小売売上高は 2カ月連続で増加し、鉱工業生産指数は低下ペースが鈍化したと見込 まれている。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想(中央値) によると、商務省が14日発表する6月の小売売上高は前月比0.4% 増の見通し。5月は0.5%増だった。翌15日に連邦準備制度理事会 (FRB)が発表する6月の鉱工業生産指数は、同1.1%低下だった 5月に続き、0.6%低下が見込まれている。

小売店には、食料や燃料など生活必需品の購入を優先させながら ディスカウント商品を物色する消費者が徐々に戻り始めている。今週 は小売売上高の増加や住宅着工件数が、景気の最悪期は過ぎた可能性 を示す可能性があるが、回復は穏やかなペースにとどまる公算が大き い。

RBCキャピタル・マーケッツのシニアエコノミスト、トム・ポ ーチェリ氏(ニューヨーク在勤)は「消費者は裁量に基づく消費より も、生活必需品の購入を優先させている」と指摘。「総需要はなお驚く ほど脆弱(ぜいじゃく)だ。手に負えない状況ではないが、力強い回 復は期待すべきではない」との見方を示した。

先週10日の米株式市場では、雇用情勢に対する懸念を反映して 7月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)が低下 したことから、主要株価指数が下落。S&P500種は前日比0.4%安 の879.13で取引を終え、週間騰落率は4週連続のマイナスとなった。 ダウ工業株30種平均は同0.5%安の8146.52ドル。

自動車販売

6月の自動車販売は苦戦した。自動車業界分析会社オートデータ によると、6月の米自動車(乗用車・ライトトラック)販売台数は年 率換算で970万台と、5月の同990万台を下回った。ブルームバー グのエコノミスト調査によると、6月の小売売上高は月ごとの変動が 大きい自動車を除いたベースで前月比0.5%増と、5月と同じ伸びが 見込まれている。

物価統計には原油高の影響が反映される見通し。労働省が14日 発表する6月の生産者物価指数(PPI)は前月比0.9%上昇、15 日発表の6月の消費者物価指数(CPI)は0.6%上昇と、5月(そ れぞれ同0.2%上昇、0.1%上昇)を上回る伸びになるとみられてい る。一方、エコノミストは、食料とエネルギーを除いたインフレ率は なお抑えられていると指摘する。

商務省が17日発表する6月の住宅着工件数は年率52万8000戸 と、5月の53万2000戸を下回るものの、過去最低だった4月の45 万4000戸を7万戸超上回る見通し。先行指標となる建設許可件数は 前月に比べ増加が見込まれている。

ニューヨーク連銀が15日、フィラデルフィア連銀が16日にそれ ぞれ発表する管轄地区の製造業景況指数は、製造業不況の度合いが和 らいでいる様子を示す新たな証拠になる可能性がある。

15日には6月23、24日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事 録が公表される。このFOMCでは政策金利と資産購入プログラムの 規模がともに据え置かれた。

(米経済指標予想の最新情報は、こちらをご覧ください)

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