NY外為(10日):円とドル上昇、マインド指数低下で

ニューヨーク外国為替市場では 円とドルが対ユーロで上昇。円は週間ベースで5月以来の大幅高とな った。米消費者マインド指数が予想以上に低下し、円とドルに資金を 逃避させる動きが進んだ。

スイス・フランは対ドルで下落。スイス国立銀行(SNB、中央 銀行)のロート総裁の発言が影響した。同総裁はスイス・フラン高を 阻止するのに必要であれば、外貨買いの介入を続けると語った。ロシ ア・ルーブルはドルに対し2月以来の大幅安。ロシア中銀が利下げを 実施したことに加え、原油相場が1バレル=60ドルを割り込んだこ とが売りを誘った。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のシニア 為替ストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏は「全般的な流れ は引き続き円とドルの上昇だ。それはリスク回避の高まりを反映して いる。景気回復の芽生え論は早計だ」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時12分現在、円は対ユーロで1.2%高 の1ユーロ=128円81銭(前日は同130円36銭)。ドルは対ユ ーロで0.5%上昇し、1ユーロ=1.3948ドル(同1.4020ドル)。 円は対ドルで0.7%高の1ドル=92円32銭(同92円99銭)。一 時は91円79銭と、2月以来の円高・ドル安水準を付ける場面もあ った。

円は今週、対ユーロで4.1%上昇。5月15日に終わった週以来 の大幅高となった。リセッション(景気後退)が早期に終わるとの期 待が後退したことが背景にある。対ドルでは3.8%高と、週間では 昨年10月24日以降で最大の上げ。一方、ドルは対ユーロで0.4% 上昇した。

バークレイズ・キャピタルは対円でのドル相場の1カ月予想を 98円から96円に引き下げた。最近の相場動向が理由。

ルーブル、フラン

ルーブルは対ドルで一時3.2%安。ほぼ5カ月ぶりの大幅な下 落となり、新興市場通貨で最大の下げ。ロシア中銀が政策金利を 11%に引き下げたことが売りを誘った。同国最大の輸出品である原 油が今週、10%超下げたことも売り材料。

スイス・フランは対ドルで0.7%安、対ユーロでも最大0.3% 下落した。ロート総裁は10日付のドイツ紙ハンデルスブラットとの インタビューで、フラン売り介入について「われわれは自らの政策を 断固として貫く」と言明した。

米経済指標

7月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は

64.6と、前月の70.8から低下した。ブルームバーグ・ニュースが まとめたエコノミスト予想中央値は70.0だった。これを材料に円 とドルは対ユーロで上昇した。

5月の貿易収支統計によると、財とサービスを合わせた貿易収支 (国際収支ベース、季節調整済み)は260億ドルの赤字。赤字幅は 前月比9.8%縮小し、1999年11月以来の最小。前月は288億ド ルの赤字だった。

ゴールドマン予想

ゴールドマン・サックス・グループのアナリスト、セモス・フィ オタキス氏は10日付の顧客向けリポートで「米貿易赤字の縮小で、 当社の長期的なドル下落見通しが弱まっている」と指摘した。

ゴールドマンは今週、今後3カ月のドルの対主要通貨見通しを下 方修正した。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)の積極的な金融 緩和策が終わりに向かっているとの見方から今後1年の予想は引き上 げた。ゴールドマンの対ユーロのドル予想は3カ月先が1.45ドル、 1年先が1.35ドル。

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