新生GM、4ブランドで再出発-破綻申請から39日で再建

米政府が過半数株式を保有する新 生ゼネラル・モーターズ(GM)は10日、破たんした旧GMから優良 資産を受け継ぎ、操業を開始した。

発表によると、新生GMは4ブランドで再スタートを切った。引 き継いだ債務は約110億ドル(約1兆149億円)。ホワイトカラー従 業員や経営陣を削減し、スリム化して事業を運営する。連邦破産法11 条に基づく会社更生手続きの適用申請後から39日間の更正期間はクラ イスラー・グループよりも3日短かった。

IHSグローバル・インサイトのアナリスト、アーロン・ブラグ マン氏は「今回のリストラの多くはGMが長年、やろうとしていたこ とだ。破たんにより、債務や非協力的な労使規約などリストラへの障 壁を廃除することができた」と述べた。

GMによると、ホワイトカラー従業員は20%、経営陣は35%削減 され、フリッツ・ヘンダーソン最高経営責任者(CEO)が目指す意 思決定の迅速化を図る。

削除される役職の1つが北米部門責任者で、現在はGM副社長を 兼ねるトロイ・クラーク氏が就いている。同社はクラーク氏が残留す るかどうか言及していない。

ルッツ氏は残留

ヘンダーソンCEOの下、ボブ・ルッツ氏(77)は副会長として 残留し、「製品と顧客サービスのすべての創造的な要素」を監督。新 たな経営委員会に入る。同氏は当初、年末での引退を予定していた。

通信サービス米最大手AT&Tの会長兼CEOを務めていたエド ワード・ウィッテーカー氏(67)がこの日、新会長に就任。オバマ政 権の自動車作業部会の意向に沿って刷新された取締役会を率いる。

4ブランド

新生GMは「シボレー」と「キャデラック」、「ビュイック」、 「GMC」のブランドのみで操業。自動車販売ディーラー数を3600に 縮小する。「ポンティアック」ブランドは廃止し、「ハマー」と「サ ターン」は売却。スウェーデンの「サーブ」も売却を進めている。

ヘンダーソンCEOは記者会見で、旧GMではなく、新生GMが サターンとハマーの売却益を得ることを明らかにした。

旧GM

旧GMは生産が停止されている16工場やニュージャージー州にあ るゴルフ場などの資産を清算する。GMのリストラ責任者アルバー ト・コック氏らが破産資産を処分し、財務省が11億7500万ドルの資 金を拠出する。

旧GMの正式名称はモーターズ・リクイデーション。6月1日に 更生手続きの適用を申請した際、負債は世界全体で1764億ドルあった。

新生GMは米政府が株式の60.8%を保有。そのほか、全米自動車 労組(UAW)の退職者向け医療基金が17.5%、カナダ連邦政府と同 国オンタリオ州政府が11.7%、旧GMが10%を保有している。

新生GMが引き継いだ債務110億ドルには、90億ドルの優先株は 含まれていない。UAWの医療基金の無担保債務や負債を中心に、負 債総額は400億ドル以上縮小した。

ヘンダーソンCEOは「来年、現実的に可能な限り早い段階で株 式を再上場し、公的資金をできるだけ早く返済する見込みだ」と述べ た。

独立系自動車業界アナリストのエリック・マークル氏は「GMに は多くのPRやマーケティングが必要だ」と指摘。「更生したからと いって、消費者の同社に対するイメージを変えるのに役立つとは限ら ない」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE