債券相場は堅調、株安やデフレ懸念で-5年は3年10カ月ぶり低水準

債券相場は堅調(利回りは低下)。 朝方は売りが先行したが、最近の円高・株安傾向やデフレ懸念を背景に 買いが優勢となった。機関投資家の余剰資金が流入し、新発2年債と新 発5年債利回りは一時、ともに3年超ぶりの低水準をつけた。

トヨタアセットマネジメントのチーフファンドマネジャーの深代潤 氏は、「中短期債は、円高やデフレ圧力を背景に堅調。景気回復期待が 盛り上がっていたが、円高が進行し、ファンダメンタルズ(経済の基礎 的諸条件)にいろいろな意味で効いてくる」と述べた。

東京先物市場の中心限月9月物は、前日比14銭安の138円58銭で 始まった後、直後に24銭安の138円48銭まで下げた。その後は徐々に 買いが膨らみ、18銭高の138円90銭まで上昇した。結局、12銭高の 138円84銭で終了した。日中売買高は2兆620億円。

みずほインベスターズ証券チーフストラテジストの井上明彦氏によ ると、「昨日の先物相場が予想に反して下落するなど、そろそろ天井圏 に達した感が広がったが、きょうは2年債をはじめ短い年限に買いが入 ったことから、あらためて地合いの強さが意識された」という。

日経平均株価は8営業日連続で下落。前日比3円78銭安の9287円 28銭で引けた。

日本銀行が発表した6月の国内企業物価指数は前年比6.6%低下し た。下落率は1987年1月(同6.1%低下)を上回り、比較可能な61年 以来最大となった。

新発10年債利回りは1.295%

現物債市場で新発10年物の302回債利回りは、前日比1ベーシス ポイント(bp)高い1.305%で取引開始。その後は徐々に水準を切り下 げて、一時は0.5bp低い1.29%まで低下した。午後4時25分時点では 前日比変わらずの1.295%で推移している。

中期債が上昇。国内銀行や年金基金からの買い観測が出ており、新 発2年債利回りは一時1.5bp低い0.225%まで低下、2005年11月25日 以来、約3年8カ月ぶりの低水準をつけた。新発5年債利回りは一時1 bp低い0.65%まで低下し、05年9月22日以来、約3年10カ月ぶりの 低水準をつけた。

岡三証券シニアエコノミストの坂東明継氏は、「2年債利回りが低 下しており、需給が良い。中短期債の売買動向をみても、昨年に最大の 買い手だった都銀が4月に売り越した後、6月後半から残高を積み増し ているようだ。10年債も1.3%台で押し目買いが入った。先物に引っ張 られている面もある」と語り、「債券市場に待機資金が集まっている」 と説明した。

BNPパリバ証券チーフエコノミストの河野龍太郎氏は「日本国債 は一種のバブル的状況」と指摘、「本来、織り込まれるはずの財政リス クプレミアム(金利上乗せ)が反映されていない」との見方を示した。

一方、超長期債は軟調。新発20年債利回りは2bp高い1.995%に 上昇した。深代氏によると、「絶対値が2%を切ると、買い手がいなく なるので、売りが優勢になりやすい」という。

--取材協力:赤間信行 Editor:Hidenori Yamanaka,Tetsuzo Ushiroyama

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