コーン副議長:FRBの独立性低下は金利上昇招く恐れ

米連邦準備制度理事会(FRB) のコーン副議長は9日、金融政策決定権限を持つFRBの独立性に対 する「著しい侵食行為」は投資家のインフレ懸念を増幅させ、長期金 利の上昇を誘発する可能性があるとの見解を明らかにした。

同副議長は「議会がFRBのために確立してきた、法律に定めら れた目的と責任、透明性の枠組み内での短期的な政治圧力からの隔絶 は世界中で広く模範とされている」と指摘。この日開催された下院金 融委員会のFRBの独立性に関する公聴会で証言した。

議会は大恐慌以来最悪の信用危機後の金融規制改革をどのように 行うかについて議論しており、政治的干渉を受けずに行動するFRB の権限が問われている。一部の議員は議会によるFRBの監督を支持 しており、政策金利決定で投票権を持つ地区連銀総裁任命に上院の承 認を義務付けることを検討している議員もいる。

コーン副議長は「歴史的に見ると独立性に欠ける各国中央銀行が 政府の大規模な財政赤字を補てんするよう強いられた例が数多くあ る」と指摘。その上で、「高金利は現代と将来の世代が担う国家債務 負担を一段と重くする可能性がある」との見方を示した。ただ、景気 見通しや金融政策に関する証言内容についてはコメントしなかった。

遅れずに利上げが可能

コーン副議長は質問に対して、FRBが失速した経済に流動性を 供給した結果、銀行が保有する過剰準備は6877億ドルに膨れ上がって いるが、FRBはインフレの急激な加速を未然に防ぐため、ふさわし い時期に利上げを実施することができるだろうと述べた。

その上で、「金融市場に存在する準備を極めて高い水準まで積み 上げてきた量的緩和からの出口戦略をわれわれは持っている」と説明。 「時期が訪れれば、そうした過剰準備を吸収し、金利を引き上げるた めの手段がある」と語った。

副議長はさらに、市中金利押し下げを図るための3000億ドル規模 の米長期国債購入計画を拡大するかどうかについて、FRB当局者ら は「何も決定していない」と発言。現在の購入ペースが続けば、9月 後半に買い取りを終えることになると述べ、「米連邦公開市場委員会 (FOMC)が行うべき判断になろう」と付け加えた。

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