サミット拡大会合:ドーハ・ラウンド、来年妥結追求-共同宣言

主要国首脳会議(ラクイラ・サミ ット)は2日目の9日、主要8カ国(G8)に中国やインドなど新興 5カ国(G5)とエジプトなどを迎えての拡大会合を開き、世界貿易 機関(WTO)の新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)について 2010年中の妥結を追及することなどを盛り込んだ共同宣言を発表した。

拡大会合はG8各国首脳に加え、中国、インド、ブラジル、メキ シコ、南アフリカの新興5カ国(G5)とエジプトの首脳らが参加し た。G8とG5は2007年のドイツ・ハイリゲンダム、08年の洞爺湖サ ミットでも拡大会合を開いているが、共同宣言を出すのはこれが初め て。13カ国はこの枠組みをさらに今後2年間継続していくことも合意 した。

ドーハ・ラウンドに関しては、9月に米国のピッツバーグで開か れる20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)までに貿易大臣 レベルでの会合を開く方針を明記。この後、G8、G5に韓国、オー ストラリア、インドネシアなどが参加して開いた「主要経済国フォー ラム」(MEF)でも同様の認識を確認した。

共同宣言は経済危機対応に関し、G8首脳宣言でも取り上げられ た財政出動、金融緩和の例外的な政策からの「出口戦略」について、 「景気回復が確実になった際に採用」することとした。通貨に関して は、「通貨の競争的な切り下げを回避し、安定した良く機能する国際 通貨システムを促進」することを打ち出している。

みずほ証券の飯塚尚己シニアエコノミストはサミットが新興国を 含めた拡大会合で共同宣言をまとめた背景について、「グローバル経 済の枠組みはG7からG20に拡大・発展していく過程にある。サブプ ライムローン問題の前はG8ないしG7が新興国を取り込んでいく過 程にあったが、サブプライム後は新興国の力の方が高まってきてい る」と指摘している。

温室効果ガス削減、長期目標は合意できず

主要経済国フォーラムでは、12月にコペンハーゲンで開かれる国 連気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)に先立ち、気候変動問 題について協議した。先進国が掲げる「2050年までに世界の温室効果 ガス排出量を半減」するとの長期目標については、昨年の洞爺湖サミ ットに続き、新興国側との合意には達しなかった。

ただ、MEFが発表した首脳宣言では、地球温暖化に関して産業 革命前の水準からの「世界全体の平均気温の上昇がセ氏2度を超えな いようにすべきとの科学的見解を認識する」との表現が盛り込まれた。 世界全体と各国の温室効果ガスの排出量を減少に転じさせる「ピーク アウト」を「可能な限り早期に実現」することも掲げた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE